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「ハバナ症候群」ロシア関与か、米国防総省が可能性を提起

「ハバナ症候群」ロシア関与か、米国防総省が可能性を提起

Posted April. 03, 2024 09:07,   

Updated April. 03, 2024 09:07

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海外駐留の米国の外交官や情報要員、彼らの家族など少なくとも1千人以上が苦しんだと報告された原因不明の異常症状「ハバナ症候群」にロシアの情報機関傘下の特殊部隊が関与したという疑いが広がっている。ロシアの独立メディア「ザ・インサイダー」などが先月31日にこれを報じた中、米国防総省も翌日、ロシア関与の可能性を提起した。

国防総省のサブリナ・シン副報道官は1日、昨年7月にリトアニア・ビリニュスで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席した国防総省の高官がハバナ症候群に似た症状を見せたと明らかにした。そして、「この官僚は国防総省代表団とは別に会議に出席した人物」とし、米国家情報長官室(ODNI)などが調査を進めていると明らかにした。旧ソ連に属していたリトアニアには、少なくないロシアの情報要員が活動しているとされる。

ハバナ症候群は2016年、キューバの首都ハバナ駐在米大使館に勤務していた外交官、中央情報局(CIA)要員が幻聴などの症状を訴えたことで初めて注目された。頭痛、めまい、耳鳴り、認知障害、鼻血などを伴う。その後、世界70ヵ国以上で同様の事例が報告された。

ロシアの独立メディア「ザ・インサイダー」は、米CBS、ドイツのシュピーゲルと1年間共同取材した結果、ハバナ症候群の原因はロシアの「29155」特殊部隊の隊員が使用した非殺傷音響兵器だと報じた。この兵器は、攻撃対象の脳に異常症状を引き起こす音響または電波をベースにしたエネルギー装置だと付け加えた。

特に同メディアは、29155部隊員がハバナなど該当症状が報告された各国の様々な場所で活動が捉えられたという証言、部隊の音響兵器実験文書などの証拠が見つかったとも伝えた。29155部隊関係者がこの兵器を開発・使用した功績で表彰され、昇進したとも伝えた。

ロシアは根拠がないと反発した。ロシア大統領府のペスコフ報道官は1日、「数年間、欧米メディアが誇張したテーマであり、ロシアに対する非難と関連している。誰も説得力のある証拠を発表したり表明したりしたことはない」と一蹴した。


キム・ユンジン記者 kyj@donga.com