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ロシアの民間貨物輸送機が平壌到着、韓米は「兵器取引の可能性」と注視

ロシアの民間貨物輸送機が平壌到着、韓米は「兵器取引の可能性」と注視

Posted March. 13, 2024 08:43,   

Updated March. 13, 2024 08:43

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ロシアの民間大型貨物輸送機が6日、モスクワを出発してから5日後の11日、北朝鮮の平壌順安(ピョンヤン・スンアン)国際空港に到着したことが確認された。

同輸送機は、平壌に到着するまでにタジキスタン、インド、スリランカ、ベトナム、中国の5ヵ国を経由したことが分かった。韓米当局は、同航空機の移動経路を追跡し、北朝鮮とロシアの兵器取引に関連した貨物輸送の可能性があると見ている。

12日、複数の民間航跡追跡サイトと東亜(トンア)日報の取材を総合すると、ロシアの大型輸送機「イリューシン76(IL76)」1機が11日午前、平壌順安国際空港に到着した。同航空機は到着約2時間後に離陸し、中国に向かったことが分かった。貨物の積み込みや荷降ろしを終えた直後に北朝鮮を離れたと推定される。

同航空機は6日、モスクワのシェレメーチエヴォ国際空港を離陸し、タジキスタンのドゥシャンベ空港に到着した。7日にはインドのムンバイ、8日にスリランカのコロンボ、9日にベトナムのハノイを経由し、10日に中国・上海に着陸した後、翌日、平壌順安国際空港に着陸した。同航空機は、ロシアのエカテリンブルクに本社を置く民間貨物航空会社アヴィアコン・エアカーゴ(Aviacon Aircargo)所属であることが分かった。1995年に設立された同社は、5機の輸送機イリューシン76を運用しているが、このうち4機が昨年1月に米国財務省外国資産管理局(OFAC)の制裁リストに加えられた。今回平壌に入った機体も当時、制裁リストに含まれた航空機であることが分かった。

同社のホームページには、特大型貨物輸送、政府レベル及び軍事的空輸、危険な物資輸送、人道的支援救援輸送などを行っていると紹介されている。軍消息筋は、「民間企業だが、ロシア軍の各種輸送任務も担当しているとされている」と伝えた。

韓米当局は、同輸送機がモスクワを離陸した直後から衛星などで移動経路や積載貨物の種類を追跡したという。北朝鮮とロシアの軍事協力強化に伴う兵器関連装備・部品の移転の可能性に注目しているという。これに先立ち、米国務省は今年1月、ロシアの商業用航空貨物サービス会社が昨年11月、北朝鮮の弾道ミサイル関連貨物の輸送に関与したとし、制裁対象に指定した。別の消息筋は、「ロシアの民間大型輸送機が平壌に入るのは一般的なことではない」とし、「朝ロ間のある種の取引の可能性を排除できない」と話した。イリューシン76は、最大56トンの貨物を運ぶことができる。北朝鮮の高麗航空も3機ほど運用している。


尹相虎 ysh1005@donga.com