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作柄不振で価格高騰の果物、消費が15年間で19%減少

作柄不振で価格高騰の果物、消費が15年間で19%減少

Posted March. 11, 2024 08:41,   

Updated March. 11, 2024 08:41

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韓国人1人が年間消費する果物の量が、15年前より20%近く減ったことが分かった。先月、32年ぶりに最大幅に値上がりした果物の価格は、今月も高止まりを続けるものと見られる。野菜価格も高止まりが予想され、農産物の価格上昇が物価全般を引き上げる「アグフレーション」への懸念が再び高まっている。

10日、農林畜産食品部の「農林畜産食品の主要統計」によると、2022年に国民一人が年間消費した果物量は55.0キロだった。15年前の2007年(67.9キロ)と比べると、19.0%減の規模だ。1人当たりの年間果物消費量は2007年にピークに達した後、下落傾向を見せ、2018年からは50キロ台に落ち込んでいる。

果物別の1人当たりの消費量は、ミカン(11.8キロ)が最も多かった。リンゴ(11.0キロ)、梨とブドウ(それぞれ4.4キロ)、桃(3.7キロ)、甘柿(1.9キロ)の順だった。ただ、リンゴの消費量は、2007年(8.9キロ)より2.1キロ伸びた。2023年のリンゴの生産量は39万4000トンで、2014年から昨年まで年平均生産量の77.4%の水準に止まったが、リンゴの消費量はむしろ増加している。農家の高齢化などで栽培面積が減る中、異常気象まで重なって生産量が減り、先月のリンゴ価格は1年前より71.0%上昇した。リンゴを含めた果物の価格は38.3%値上がりし、32年5ヵ月ぶりの最大幅の値上がりとなった。

果物価格の高騰が続いているが、果物に代わるトマトなどの果菜類の価格もしばらく上昇傾向を見せるものとみられる。韓国農村経済研究院は、今月のトマトの卸売価格は5キロで2万3000ウォンで、1年前より43.9%上がると見通した。ナツメ型ミニトマトは3キロが2万4000ウォンで、11.2%値上がりすると予想した。イチゴは2キロ当たりが2万2000ウォン、マクワウリは10キロ当たり8万5000ウォンで、前年より17.7%と5.1%高くなると予想した。日照時間が足りなくなり、病害が増え、果菜類の作柄が不振になったためだ。

野菜の価格も、前年より高くなるものと予想される。研究院によると、今月の長ネギの卸売価格は1キロが2950ウォンで、前年より50.5%値上がりする見通しだ。平年価格と比べると、2倍の水準だ。白菜とズッキーニの価格も、平年より16.4%と62.0%高いと予測した。

農食品部の宋美鈴(ソン・ミリョン)長官は同日、ソウル道峰区(トボング)の農協ハナロマート倉洞(チャンドン)店を訪れ、主要農畜産物と加工食品の物価を点検した。宋長官は、「物価安定を実現するために、政府だけでなく独自の割引行や価格引き下げ努力など、流通・食品企業の積極的な参加が何より重要だ」と強調した。


世宗市=ソン・ヘミ記者 1am@donga.com