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DMZ唯一の小学校、北朝鮮の砲火の中で卒業式

DMZ唯一の小学校、北朝鮮の砲火の中で卒業式

Posted January. 08, 2024 08:15,   

Updated January. 08, 2024 08:16

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「キム・ダムヘさんは整形外科医、パク・ヒユル君はユーチューバー、シン・ウィチャン君は体育教師、ヨ・ソユンさんはファッションデザイナー、チョン・ユファさんはバリスタを夢見ています」

台城洞(テソンドン)小学校のユン・ヨンヒ校長は5日午前、非武装地帯(DMZ)内の唯一の学校である同小学校を卒業する5人の児童に、「自分の長所を生かし、自信を持って堂々と明るい未来に向かって走り、将来の夢を実現してほしい」と激励した。ユン氏は同日の卒業式を最後に40年間の教職生活を終えた。

偶然にも同日午前、北朝鮮は西海(ソへ・黄海)の北方限界線(NLL)以北の海上緩衝区域に約200発の砲撃を行った。北朝鮮軍の砲撃は、卒業式が終わった後、午後に伝えられた。このため、北朝鮮軍の砲撃と同じ時間に行われた卒業式では、戦雲や緊張ではなく希望と活気が満ちていた。

DMZ内の唯一の村である京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)台城洞村にある同校では、55回目の卒業式が行われた。キム・ダムヘ、ヨ・ソユン、チュ・ユファさんとパク・ヒユル、シン・ウィチャン君の5人が卒業し、この学校の卒業生は計226人に増えた。キムさんは、台城洞村の住民で、他の児童はDMZ外の坡州文山邑(ムンサンウプ)から通っていた。

学校2階の講堂に設けられた卒業式場には、卒業生を祝うために教職員と父兄のほか、国連軍司令部など軍関係者や統一部及び坡州市関係者など約90人が席を埋めた。

韓服を美しく着飾った壇上の卒業生5人は、賞状と記念品を授与され、1時間近く座ったり立ったりを繰り返した。

卒業式では「殉国先烈のための黙祷」も行われ、壇上の太極旗の横には星条旗と国連旗が並んだ。DMZ内の唯一の学校という特殊な状況を物語るようだった。最近の厳しい安全保障状況を考慮したのか、一部の出席者の祝辞には、「韓半島の平和と安定において主軸になると考える」「安全保障と世界平和のために大きな貢献をする大人に成長することを願う」というやや重い話も含まれた。しかし、ここで学び育った子どもたちの天真爛漫さは他の子どもと変わらない。

台城洞村は、「DMZ内に南と北にそれぞれ一つの村を設け、居住及び営農活動ができる」という休戦協定の条項により、1953年に造成された。DMZ内に位置する北朝鮮の機井洞(キジョンドン)村とわずか800メートルしか離れていない。台城洞小学校は1954年に台城洞村の自治学校として開設され、68年に3学級の小学校に昇格した。


尹相虎 ysh1005@donga.com