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ECBと英国中銀も大幅利上げへ、2011年以来の利上げ

ECBと英国中銀も大幅利上げへ、2011年以来の利上げ

Posted July. 21, 2022 09:02,   

Updated July. 21, 2022 09:02

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韓国と米国など世界各国に続き、これまで利上げを躊躇ってきた欧州も通貨緊縮の列に加わる。一部からは、「ビッグステップ」(0.5%の利上げ)の可能性もあると見られている。欧州が金利を引き上げれば、2011年の南欧の財政危機以来11年ぶりのことになる。

20日、フィナンシャルタイムズ(FT)など海外メディアによると、欧州中央銀行(ECB)は殺人的なインフレを抑えるため、21日の通貨政策会議で基準金利の引き上げを決定することが確実とみられる。ECBは、2011年7月を最後に金利を引き上げた後、景気刺激のために少しずつ金利を下げてきており、2016年3月からは6年以上「ゼロ金利」を維持してきた。

当初、市場ではECBは今回、金利を0.25ポイントだけ引き上げるだろうという見方が支配的だった。今年6月にECBが金利の据え置きを決定し、このような引き上げ幅を予告したためだ。だが、今月発表された6月のユーロ地域の物価上昇率は8.6%まで高騰し、インフレへの対応のために「ビッグステップ」が必要だという主張が力を得始めている。

さらに、米国が先月に続き今月末も「ジャイアントステップ」(基準金利の0.75%引き上げ)に乗り出すと予想されるのも、ヨーロッパの速い金利引き上げの可能性を高めている。これにより、20年ぶりのドル高ユーロ安を記録し、物価上昇をさらに煽っているためだ。もし、ECBがビッグステップに踏み切るなら、預金金利(基準金利の一種)もマイナス0.5%から0%に上がり、2014年から8年間続いた「マイナス金利の実験」が終わることになる。FTは、「ECBは、0.5%ポイントの引き上げで、マイナス金利を終えることについて議論している」とし、「通貨政策の決定を控えて、既存より大幅な金利引き上げをめぐる予測が大きくなっている」と報じた。

9%台の物価上昇率に苦しんでいる英国も、同様にビックステップのカードについて検討している。イングランド銀行のアンドリュー・ベイリー総裁は、19日に開かれた行事での演説で、「来月の0.5ポイントの金利引き上げを、選択肢の一つとして議論する」と話した。英国が金利を0.5ポイント引き上げるなら、イングランド銀行が独立的に通貨政策を決めた1997年以来初めてのことになる。

ただ、欧州と英国の利上げは、物価上昇を抑制するのに役立つかも知れないが、ともすればただでさえ厳しい景気をさらに低迷させる恐れも大きい。欧州は、ウクライナ戦争とエネルギー大乱の直撃を受けているうえ、イタリアなどの南欧諸国は高い負債比率と政治的リスクにもさらされている。このため、第2の南欧財政危機が再現しかねないという懸念まで出ている。ただ、19日の欧州証券市場は、金利引き上げでユーロの価値が回復するだろうという期待を受け、高騰傾向で取引を終えた。


朴民優 minwoo@donga.com