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米個人投資家、「ウォール街を再び占拠せよ」

米個人投資家、「ウォール街を再び占拠せよ」

Posted February. 02, 2021 08:55,   

Updated February. 02, 2021 08:55

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「10年前にもこの場に出てきた。その後、貧富の差はさらに深刻になった。私は仕事を失った」

先月31日昼、米ニューヨークのマンハッタン南部にあるズコッティ公園には、零下の寒さにもかかわらず数十人のデモ隊が集まった。ズコッティ公園は、2011年に起こった「ウォール街占拠デモ」の拠点。当時、デモ隊は、ウォール街の貪欲な金融会社と所得不平等に対抗して数ヵ月間、座り込みの抗議デモを行った。

ズコッティ公園は同日、再びデモ隊に「占拠」された。ヘッジファンドなど金融資本形態に対する個人投資家の怒りが再び爆発したのだ。最近、米国の個人投資家は、ヘッジファンドが空売りした株を集中的に購入し、注目を浴びている。

デモに参加した「ベス」という名前の白人女性は、自身が11年にウォール街占拠デモにも参加したと話した。そして、「ウォール街は人々の金を奪っており、私はパンデミックで仕事を失った。また戦わなければならない時」と語った。デモ隊と少し離れて「今日は投資銀行家の心ほど寒い(It's almost as cold as a banker's heart)」というプラカードを持っていたある黒人女性は、「一般投資家とウォール街は公正な競争をしていない。それを変えるためにこの場に来た」と話した。

今回のデモは、「ウォール街を再び占拠せよ(Reoccupy Wall Street)」という名前で「ニューヨークの若い共和党員」という団体が主催した。10年前のウォール街占拠デモは、主に左派活動家の参加で行われた。主催側は、今回のデモが特定政派のイベントではないと強調した。参加者の中には共和党支持者ではない人もいた。デモ隊を先導した黒人男性、ビッシー・ブラさんは、「これは理念の問題ではない。私たちと彼らの戦いだ」とし、「民主党員も社会主義者も皆歓迎する」と話した。同団体の代表であるケビン・ワックスさんは、「ヘッジファンドは空売りを通じて企業を屈服させ、自分たちの利益のために市場を操作した」とし、「これは完全な腐敗でありダブルスタンダードだ。今日はとことんやろう」と声を上げた。

ウォール街大手投資会社の空売りに対抗して米ゲーム販売のゲームストップ株の買いに動いた個人投資家は、政党に関係なくワシントン政界から支持を受けている。

米国の個人投資家のネット掲示板「レディット」でも、政治的な見解を語る人は見当たらない。08年の金融危機で人生が台無しになった話、経済破綻の責任を負わずに生き残った巨大投資会社に対する怒りなどが主なイシューだ。シリコンバレーが選挙区の民主党のロー・カンナ下院議員は、「今回のことは金融規制を強化して不平等を解消する必要性を議会に認識させた」とし、「08年の金融危機の時から積り積もってきたものが臨界点に達したようだ」と話した。


兪載東 jarrett@donga.com