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北朝鮮「次は軍が行動」、巻き戻された「危機」時計

北朝鮮「次は軍が行動」、巻き戻された「危機」時計

Posted June. 15, 2020 08:31,   

Updated June. 15, 2020 08:31

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北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長が、「対敵事業関連部署に次の段階の行動を決行することを指示した」とし、「次の対敵行動の行使権は総参謀部に渡す」と明らかにした。北朝鮮が、韓国を「敵」と規定した後に具体的な軍事行動を予告したのは初めて。15日で南北共同宣言から20年が経つが、南北関係と韓半島情勢が、非核化対話が始まる前の2017年の状態に後退しつつあるという懸念が強まっている。

与正氏は13日に出した談話で、「わが軍隊も何かを決心して断行する」とし、このように話した。金与正氏は、「犯した罰を一つ一つ受け取らなければならないという判断と、それに応じて立てた報復計画は、内部の国論としてしっかりと固まった」とし、「はっきりと南朝鮮の者どもと決別する時だ。談話を発表するよりも、今や連続的な行動で報復しなければならない」と強調した。先月24日、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長が主宰した党中央委第7期第4回拡大会議で、「核戦争抑止力の強化」、「戦略武力の高度臨戦状態」と強調したことから、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の公開や境界地域での局地的挑発が迫っているという観測が流れている。

大統領府は、与正氏の談話の約3時間後、国家安全保障会議(NSC)常任委員会を招集して北朝鮮の反応と今後の対応について議論した。14日午前0時を過ぎて、1時間行われた画像会議は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領ではなく、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の主宰で開かれた。大統領府は、「韓半島状況を点検し、対策について議論した」とだけ明らかにし、具体的な会議の結果は公開しなかった。それだけ明確な対策がないということだ。NSC会議には、鄭室長のほかに康京和(カン・ギョンファ)外交部長官、金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官、徐薫(ソ・フン)国家情報院長らが参加した。鄭長官は同日午前、緊急会議を開いた。国防部は、「現在の状況を厳しく認識しており、北朝鮮軍の動向を綿密に監視している」と強調した。

一方、トランプ米大統領は13日(現地時間)、米陸軍士官学校ウェストポイントの卒業式での演説で、「私たちは世界の警察ではない」とし、「多くの人が聞いたこともない遠くの国の長年の対立を解決することは米軍の任務ではない」と述べた。駐独米軍の縮小の動きに続き、11月の大統領選を控えて米国以外の海外のリスクから手を引くというメッセージをトランプ氏が再確認したのだ。ある外交筋は、「大統領選までは韓半島の問題に関心がないということであり、北朝鮮の挑発を刺激する可能性もある」との見方を示した。


黃仁贊 hic@donga.com · 韓相準 alwaysj@donga.com