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「アラジン」の興行カーペットに乗って

Posted July. 09, 2019 08:01,   

Updated July. 09, 2019 08:01

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「輝いて、目に浮かんで、輝く(shinging、shimmering、Splendid)!」

映画「アラジン」の主演俳優であるメナ・マスードは、今年5月、映画公開を迎えて開かれた記者懇談会で「アラジン」を三つの言葉で表現すると、という質問にこう答えた。主題歌「A whole new world」の歌詞をそのまま取ってきた彼の表現どおり、映画は凡作に終わるだろうという予想を覆して、「輝く」興行記録を立てている。

5月23日に公開された「アラジン」は、7日基準の累積観客が922万人を超えた。公開から7週間興行の先頭に立っており、映画界では、17日のディズニーの新しい実写映画「ライオンキング」の公開前に観客が1000万人を突破するかに注目が集まっている。20代や30代の観客を中心に2Dと4DXなど、さまざまなバージョンで複数回観覧する「N次観覧」が続いているうえ、1992年に公開された原作アニメの思い出を持っている40代も加わった。この映画のリピーター率は8.1%(7日あたり)で、「アベンジャーズ/エンドゲーム」、「アナと雪の女王」のようなヒット作と同様の数値である。全世界で収めた収益も9億ドルを突破し、長期興行を続けている。

これは、カンヌ映画祭のパルムドールに輝く「パラサイト」や「アベンジャーズ/エンドゲーム」、「X-MEN:ダークフェニックス」、「スパイダーマン:パーフロムホーム」など、世界の運命を背負ったヒーローたちの間で上げた成果である。カン・ユジョン映画評論家は、「全世代が楽しめる音楽に、アラジンとジャスミンの成長ドラマというディズニーならではの共感度の高い物語がすべての性別と年齢層を引き込んだ」と評した。

この普遍的ストーリーは、キャラクターをアップグレードした俳優たちの演技で、魔法のじゅうたんに乗った。ウィル・スミスが演じた「ジニー」は、予告編の公開後、ジニーに似合わないという批判も受けたが、映画がベールを脱ぐと、「ウィル・スミスは実は自由を求めて人になったジニーだ」という評価を受けるほど観客たちが熱狂した。エジプトのカイロで生まれ、カナダで育ったマスードは、とあるインタビューで、「子供の頃見た『アラジン』はディズニー映画の中で唯一(中東系である)私に似たキャラクターだった」とし、彼が中東系を前向きに表現するこの役柄に持つ愛着を示した。何よりも興行の中心には、「A whole new world」と「プリンス・アリ(Prince Ali)」、「アラビアンナイト(Arbian nights)」など、映画のシーンをそのまま描写した音楽がある。ジャスミンのソロ曲「スピーチレス(Speechless)」を使って、進取的に変化した女性キャラクターも反映した。

主題歌を楽しみながら劇場でカーペットに乗っている気分を感じることができるという口コミが広がり、映像に合わせて動く客席で映画を楽しむ4DXバージョンは観客が74万5000人で、「アナと雪の女王」(48万人)を超え、韓国国内4DX観客数でトップを記録した。吹き替え版もミュージカル俳優のチョン・ソンファ、シン・ジェボム、ミン・ギョンアがキャスティングされ、110万人の観客を集めた。映画のOSTはユーチューブで、「国楽バージョン」、「合唱バージョン」などでリメイクされている。ファン・ジェヒョンCGV広報チーム長は、「映画『ボヘミアンラプソディ』は、映画の中の『ライブエイド』コンサートを楽しむことができる3面スクリーンのスクリーンXバージョンが人気を集めたとすると、『アラジン』はカーペットの動きを感じられる4Dバージョンが興行記録を立てた」とし、「コンテンツの影響力に上映技術を加えて、観客を引き寄せている」と語った。


李?? baltika7@donga.com