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3年ぶりにMERS患者発生、危機警報を「関心」から「注意」に格上げ

3年ぶりにMERS患者発生、危機警報を「関心」から「注意」に格上げ

Posted September. 10, 2018 08:37,   

Updated September. 10, 2018 08:37

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2015年に39人の死者を出して、全国を恐怖に震えさせたMERS(中東呼吸器症候群)患者が、3年ぶりに国内で再び発生した。この患者は、空港検疫を無事に通過後、4時間後にMERS感染の診断を受けており、感染症防疫体系に依然穴があいているという指摘が出ている。

9日、疾病管理本部によると、プラント事業関連会社の重役であるA氏(61・ソウル在住)は、先月16日から今月6日まで、クウェートを訪問後、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを経て、7日午後4時51分、仁川(インチョン)国際空港から入国した。

A氏は、空港検疫を通過する過程で検疫官に下痢症状を申告したが、検疫官は体温だけを計った後、正常(36.3度)が確認されると、A氏を通過させた。中東から入国したうえ、患者自身がMERSの主な症状を報告したのに、これを見落としたのだ。特にA氏は、検疫を通る時、車椅子に乗るほど下痢症状がひどかった。彼は、クウェートにいたときも下痢がひどくて、地元病院を訪れた。

結局、A氏は入国ゲートを出て、自分で空港のリムジン個人タクシーに乗って、同日午後7時22分、三星(サムスン)ソウル病院を訪れた。三星ソウル病院は午後9時34分、保健当局にA氏をMERS疑惑患者として申告した。空港検疫台を無事通過後、4時間余りが過ぎていた。

A氏は、この間航空機の乗組員と乗客、検疫官、出入国審査官、医療スタッフ、家族など22人と接触した。A氏を病院まで連れて行ったタクシー運転手と、車椅子を押したヘルパーは、初期に把握できず、8日の1回の発表では「密接接触者」から漏れる混乱が生じたりもした。2015年のMERS事態当時、1兆ウォン近い予算をかけて、検疫人員の拡充、空港検疫所の強化などを推進したが、依然抜け穴を表したことになる。 22人は現在、隔離措置を受けている。

李洛淵(イ・ナギョン)首相は9日、MERS関連緊急閣僚会議を開き、「2015年の経験から、私たちは遅い対応よりは早期対応のほうがよいという教訓を得た」とし、「あらかじめ対処して、質問が出ないように(国民に)十分な情報を提供すべきだ」と指示した。国内のMERS危機警報は、「関心」(海外でMERS発生)から「注意」(MERSの国内流入)へと1段階格上げされた。


金潤鍾 zozo@donga.com · 趙健熙 becom@donga.com