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大型隕石だけが残り、主要遺物は全て焼失

大型隕石だけが残り、主要遺物は全て焼失

Posted September. 05, 2018 09:24,   

Updated September. 05, 2018 09:24

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3日午前、ブラジル・リオデジャネイロの国立博物館から1.6キロほど離れた村の上に、火に焼かれた紙片が雨のように降り注いだ。その前日夜に起きた大規模な火災によって燃えた博物館の文書所蔵品の残骸が、風に乗って飛んできたのだ。地元のニュースポータルG1は、「落ちた紙片には、細かく刻まれた文章と絵の跡がうっすらと残っていた」と伝えた。

まだ原因が明らかになっていない今回の火災により、エジプトのミイラ、恐竜マシャカリサウルスの化石など、開館後200年間蓄積されてきたコレクション2000万点の90%が焼失した。博物館の関係者は、「古代化石を入れておいた金属キャビネットの一部を急いで外に持ち出したが、その中身が完全な状態なのかは不明だ」と明らかにした。AP通信は、「主なコレクションの中で、無事が確認されたのは大型隕石だけだ」と報じた。

建物の消火栓2基の水タンクがすべて空になっており、初期消火ができなかったことが伝わっており、昨年、科学文化教育関連予算を大幅に削減した政府政策に対する批判が起こった。国立博物館は、2014年から年間運営予算12万8000ドル(約1億4000万ウォン)を確保できなかった。キュレーターたちが慈善募金運動を繰り広げるほどだった。今年用意した予算はわずか1万3000ドル。清掃やセキュリティ担当者の給与さえ払うことができず、3年前から何度も運営を中止した。

日刊紙フォーリャ・デ・サンパウロは、「開館200年の記念式典を一ヶ月後に控えた5月も、内壁表皮が剥がれて電気配線が露出されるなど、安全上の問題が発生して展示を中止しなければならなかった」と伝えた。魚類学者ルイス・ロシャ氏は、ナショナルジオグラフィックとのインタビューで、「政府は、建物の修復計画を発表したが、国立博物館の所蔵品が持っていた唯一無二の価値は永遠に取り返しがつかなくなった」と話した。


孫宅均 sohn@donga.com