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16時間働くロシアの北朝鮮労働者

Posted August. 04, 2018 08:45,   

Updated August. 04, 2018 08:45

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「彼らは朝7時から夜10時、または深夜0時まで働く。休み時間は各30分2回の食事時間が全てで、ご飯と干し魚を食べる。疲れて倒れるまで働く」。ロシア・サンクトペテルブルクの建設事業者が2日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで伝えた建設現場の北朝鮮労働者の一日だ。別の不動産開発会社の重役は、「彼らは軍人のように気合いが入っている」と語った。過去にレニングラードと呼ばれたこの都市の建設ブームを支えているのが、北朝鮮労働者だという。

◆昨年9月に採択された国連の対北制裁は、北朝鮮労働者に新規の労働許可を出すことを禁止した。しかし、同紙が報道したロシア内務省の記録によると、昨年9月以降、1万人以上の北朝鮮労働者が新規に登録された。今年に入って新たに発行された労働許可証も700枚を超える。雇用斡旋業者には北朝鮮の機関との合作が多いが、これも制裁違反だ。

◆国連制裁の前には約10万人の北朝鮮労働者が海外に送出され、20億ドルを稼いだが、制裁後に多くの国がビザの延長を取り消した。中東のカタールは最近、国連に提出した報告書で、昨年9月の約1000人から現在は150人に減ったと明らかにした。しかし、昨年末基準2万 4000人を雇用しているロシアは、公式には制裁順守を叫びながら裏口を開けている。

◆海外送出の北朝鮮労働者と言えば、シベリアの伐採労務者が想起されるが、最近は建設だけでなく国防やITなどの分野にも進出している。シベリアの伐採労務は、1966年に金日成(キム・イルソン)主席とブレジネフ共産党書記長が北朝鮮囚人の送出を合意したことによる強制労働だった。しかし、今は志願者の中から選抜されたケースが多い。しかし金を稼ぎに来たものの、北朝鮮当局に国家計画分という名目で(2016年基準年間6000ドル)を払ったら、家に送金できない時が多い。仕事を見つける時と帰国する時に現地の北朝鮮幹部に奪い取られるうえ、ロシア人より低い賃金で働くという「3重」搾取構造だ。海外派遣の北朝鮮労働者の惨状と搾取は、対北制裁の前に普遍的人権問題であることを韓国政府は考えなければならない。