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全豪オープン、鄭現シンドローム

Posted January. 27, 2018 08:51,   

Updated January. 27, 2018 09:27

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「若きジョコビッチ」「成長するプロフェッサー(メガネをかけた鄭現の姿を教授に喩えた表現)」

韓国テニスの希望、鄭現(チョン・ヒョン=22、韓国体育大学)がテニスのグランドスラムである全豪オープンで突風を巻き起こすと、米紙ニューヨークタイムズやCNNなどが鄭現を集中的に取り上げている。鄭現の発展可能性を高く評価し、鄭現が3回戦で破ったノバク・ジョコビッチ(セルビア)と比べた。今大会以前は無名に近かった鄭現にとっては滄海桑田とも言うべき大変化だ。

それだけ鄭現の活躍は世界のテニス界に話題を呼び起こしている。男子プロテニス協会(ATP)は活躍の度合いに応じてポイントを与えてランキングを決めるため、ランキングを逆らって成績を出すことは容易なことではない。58位の鄭現が14位のジョコビッチを破ったのは、驚くべき異変なのだ。

海外のメディアは、その鄭現をはじめ21歳で世界4位にランクされたアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、23歳のニック・キリオス(豪州=17位)、19歳のデニス・シャポバロフ(カナダ=50位)らを今後テニス界を引っ張る新星として紹介している。

2000年代を風靡したテニスの「ビック4」のうち、今大会のベスト4に進出したのはロジャー・フェデラー(スイス=2位)だけだ。ラファエル・ナダル(スペイン=1位)とジョコビッチ、アンディーマリー(英国=19位)らテニス四天王の残り3人は負傷などを理由に早期に敗退したか大会に参加しなかった。いずれも2004年2月からメジャー大会で交互に王座に上った最強者だ。4強に四天王が大挙落ちた豪州オープンは、テニス界の地殻変動を知らせる大会となった。

アジア勢初の準決勝進出を果たし、今大会最高のスターに浮上した鄭現は、テニス界の新しい流れをけん引するトップランナーに挙げられる。すでに昨年、ATPが若手選手を発掘するために開催した「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」で優勝している。鄭現は当時22歳以下の上位ランカー8人が参加した同大会でアンドレイ・ルブレフ(ロシア=32位)ら注目の有望株を次々と倒した。

テニス四天王たちの鄭現に対する評価も変わった。フェデラーは準々決勝を勝った後のインタビューで、「ニューフェイスを見るのはいつも気持ち良いことだ。(鄭現の登場は)印象的だったし、ニュースターの台頭だ」と話した。ジョコビッチも、鄭現との試合を終えた後、「2年前と比べて鄭現は大きく成長した。とくに体力が良くなったし、大舞台の経験も積んでから自信に満ちていた」とし、「鄭現は世界トップ10に入るような競技力を見せた」と評価した。

ズベレフは2回戦で鄭現に敗れたが、すでにATPツアー大会で通算6勝を挙げたトップクラスの選手だ。198センチの長身から繰り出す時速209キロのサーブと両手バックハンドが逸品と評価される。2013年にプロデビューして以来、117勝(70敗)を挙げたズベレフは、昨年11月には世界ランキング3位に入った。

キリオスも天才的な才能を発揮しているニューフェイス。ズベレフと同じ年にプロデビューし、110勝(62敗)を記録した。ATPツアーでも4度頂上に立ち、2014年のウィンブルドンと2015年の全豪オープンでベスト8に進出した。キリオスは、「コートの悪童」と呼ばれるほど、変わった行動や暴言でも有名だ。

シャポバロフは最近頭角を現している次世代ランナーの中では若い方だ。プロデビューを果たした昨年8月のロジャーズカップでナダルを下し、大異変を演じた。同年の全米オープンでもベスト16に進出し、最年少として「恐るべし新鋭」として注目を浴びている。



金在亨 monami@donga.com