Go to contents

メロン、AIスピーカー市場拡大で最大恩恵者に

メロン、AIスピーカー市場拡大で最大恩恵者に

Posted December. 25, 2017 09:39,   

Updated December. 25, 2017 09:51

한국어

人工知能(AI)スピーカーと車両インフォテインメントなどの新技術が、音源市場の競争に火をつけている。音源企業はAIスピーカーとの提携を通じて新規加入者を増やし、既存加入者の離脱を防ぐ効果を享受するものと見られる。AIスピーカーを販売する情報技術(IT)企業各社は、音源サービスと連携したプロモーションを通じて利用者を確保しようとする動きも活発化している。

加入者数(約440万人)基準で首位の音源サービス「メロン」が、AIスピーカー市場の拡大に最大恩恵者といわれている。SKテレコムのAIスピーカー「ヌグ(誰という意)」とカカオのAIスピーカー「カカオミニ」とが連動されたことで、市場拡大を図ることができるからだ。

SKテレコムのヌグは、30万人以上の加入者を確保したうえ、カカオミニも同様にメロンサービスの1年間の無料利用券などを前面に出したプロモーションを通じて、利用者数を早いテンポで確保している。これにより、自然にメロン利用者の裾野が広がっている。

AIスピーカーの拡大期を迎え、メロンサービスを提供するカカオの子会社「ロエンエンターテイメント」の成長にも拍車がかかるものと予想される。ロエンエンターテイメントは今年第3四半期(7〜9月)基準で、売上1513億ウォンと営業利益267億ウォンをそれぞれ記録した。これは前年同期に比べ、それぞれ36.7%と28.8%が伸びた数値だ。音源加入者数も1年ぶりに60万人が増えた。AIスピーカーのすそ野拡大が、加入者数の拡大にも前向きな影響を及ぼしたという分析が上がっている。音源業界では新技術の適用が速くなっていることを受け、利用者数は今後さらに増えるものと見られ、メロンの独走傾向が固まるという見通しが出ている。

音源業界の関係者は、「AIスピーカーを購入すれば、スピーカーと提携を交わした音源サービスを主に利用するようになるだけに、忠実な顧客に転換される可能性が高く、離脱防止の効果が大きい」と説明した。さらに従来のスマートフォン利用者のための音源サービスの料金制だけでなく、AIスピーカーからも音楽を一緒に聞くことができる料金制で消費者の選択を誘導することができるので、1加入者あたりの平均売上も上がる可能性が高くなる。

KTとネイバーも、自社のAIスピーカーを音源サービスと連携して、音源サービス市場攻略とAIスピーカーの普及に乗り出している。KTのジニーミュージックは、AIスピーカー「ギガジニ」を通じてサービスされている。ギガジニの今年の販売量は約50万台前後と見られ、ジニミュージック加入者数の確保にも青信号がついている。最近も、携帯性を強みに打ち出した別のAIスピーカー「ギガジニLTE」を披露しながら、コアサービスとして音源を前面に打ち出した。

ネイバーは最近、自社のAIスピーカー「フレンズ」とネイバーミュージックの6ヶ月間の利用券を含めて8万9900ウォンで提供するプロモーションを行っている。カカオのようにコンテンツ競争力を前面に出してAIスピーカーの販売に乗り出した事例といえる。自社の音源サービスと結合してほぼ無料にAI機器を普及しながら、音源サービスとAIスピーカー市場で共にシェアを高めようとする戦略である。

NHNのバックスのように明確なAIスピーカーのパートナーを見つけられなかった会社は、成長戦略を巡って悩みが深まっている。NHNバックスは音源の品質を上げる「スーパーサウンド戦略」を前面に出しながら、マニア需要から攻略する戦略を取っている。高音質音源ファイルを普及することに注力する一方、三星(サムスン)電子とLGなど、家電メーカーのモノのインターネット(IoT)機器、コネクテッド・カーの市場を攻略するとみられる。



林賢錫 lhs@donga.com