中国の高位級要人が約２年ぶりに北朝鮮を訪れることになり、北朝鮮の核・ミサイル開発で硬直した両国関係が新たな転機を迎えるか注目される。１５日、国営新華社通信は、宋涛・党中央対外連絡部長が先月開かれた第１９回党大会の結果を説明するために習近平国家主席の特使の資格で１７日に訪朝すると報じた。北朝鮮の朝鮮中央通信も、「中国共産党中央委員会総書記・習近平同志の特使として宋涛同志がまもなく我が国を訪問する」と報じた。
中国の高位級要人の訪朝は、昨年１月６日の北朝鮮の４回目の核実験や大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）など相次ぐミサイル発射実験で中朝関係が硬直し、国連の対北制裁が強化されて以降初めて。２０１５年１０月に劉雲山・政治局常務委員（当時）が訪朝し、金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長に会った。習氏の特使資格の訪問は、執権１期開始直後の２０１２年１１月、李建国・党中央政治局委員に続き５年ぶり。
今回の訪朝は、北朝鮮が戦略挑発を６０日間止めた状況でトランプ米大統領が中国を訪問し、習氏と北朝鮮核問題をめぐって会談をした直後に行われる中朝高位級対話という点でも関心が集まっている。
宋部長が、金委員長に会うかどうかは明らかにされていない。実現する場合、習氏と国際社会の懸念を伝え、６者協議など対話再開を助言する可能性が高い。亜洲（アジュ）大学中国研究所のキム・フンギュ所長は、「北朝鮮としては中国との破局を望まない考えを表したものと見られる」と指摘した。
具滋龍 bonhong@donga.com
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