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トランプ大統領、「アップルが米に3つの巨大工場を建設」

トランプ大統領、「アップルが米に3つの巨大工場を建設」

Posted July. 27, 2017 09:10,   

Updated July. 27, 2017 09:18

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「アップルが米国に3つの巨大工場を建設する。ビッグ(big)、ビッグ、ビッグ」

米国のトランプ大統領が25日、アイフォーンを生産する米アップルが、米国に3つの巨大工場を建設することを約束したと明らかにした。「メイド・イン・アメリカ」を叫ぶトランプ大統領が「メイド・イン・チャイナ」戦略で成功街道を走ってきたアップルまでひざまずかせたのだ。

トランプ大統領は同日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルとの45分間のインタビューで、「私が話したところ、彼が3つの巨大工場を建てることを約束した」と、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)との会話内容を語った。

トランプ大統領は自身がクック氏に迫ったことも隠さず明かした。トランプ大統領が「ティム、この国に工場を建てなければ、私は政府が経済的成功を収めたと考えることができないだろう」と話すと、クック氏が電話をかけてきて「そうする」と応じたという。アップルがいつどこに工場を建てるかについては言及しなかった。これに対してアップル側はコメントの要請に即答を控えたと、CNNは伝えた。

トランプ大統領は、昨年の大統領選期間から中国でアイフォーンを生産するアップルを非難し、アイフォーン工場を国内に誘致すると明らかにしてきた。アップル製品のうち米国内で生産される製品はディスプレイと一部の部品だけだ。アップルはアジアなどで部品を購入し、人件費が安い中国で年間200万台以上を組み立て生産している。

アップルは、移民規制、製造業復活を強調するトランプ政権の発足後、守勢に追い込まれてきた。米下院によると、アップルは今年4~6月の3ヵ月間、トランプ政権に対してロビー活動に220万ドルを支出した。これは昨年同期(112万ドル)の倍にのぼる。クック氏は今年初め、米国の製造業先進化を支援する10億ドル規模のファンドを組成すると約束した。

アップルは、中国生産に対する非難が出るたびに、米国で8万人を雇用しており、協力関係の部品会社や開発者などを考慮すれば200万の雇用を創出したと主張した。しかし、トランプ大統領には受け入れられなかった。

アップルが、トランプ政権の企業減税で2400億ドルを得ることができるが、米国で大規模生産をする場合、不利益も少なくないと見える。人件費の安い中国でアイフォーンを作って38%の驚異的な利益率を見せたアップルの戦略「生産は中国、デザインはカリフォルニア」の修正が避けられないためだ。

シラキュース大学のジェイソン・デドリック教授は、「アップルの生産基地を米国に移せと強要することは、ライバル会社の三星(サムソン)電子との競争を不利にさせるだろう」と懸念した。アイフォーンの販売価格が最大80ドルまで上がる可能性があるということだ。また、「組み立てラインの雇用をつくる政策のために高年俸のエンジニアが仕事を失うことを望むのか」と指摘した。

一方、トランプ大統領は同日、アップルの製造委託先の台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業も、ウィスコンシンに新しい工場を建設する計画だと明らかにした。そして、「雇用がないニューヨークなどの住民は、ウィスコンシン、アイオワ、コロラドのように製造業が活発になっている地域に引っ越さなければならないだろう」と話した。また、「500マイル外では人が探せない地域がある。『あなた方はそこに行ってもいい。住宅の心配をする必要もない』と説明する」と付け加えた。



朴湧 parky@donga.com