「核兵器を持った狂人(madman)を思うままにしておけない」
米国のトランプ大統領は先月29日、フィリピンのドゥテルテ大統領との電話会談で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長についてこのように強調した。
米ネットメディア「インターセプト」が、両首脳の電話会談の内容が含まれたフィリピン外交部の文書を入手し、23日に公開した全文によると、トランプ大統領の態度は、「適切な環境になれば、金委員長と会う」と明らかにした当時(1日のブルームバーグ通信とのインタビュー)とは異なる。北朝鮮のミサイル開発の進展状態については、「火薬はあるが運搬手段がない」とし、「ロケット発射が(最近)失敗している。これは良いニュースだ」と述べた。
北朝鮮核の抑止に対する中国の役割については、「すでに(中国は北朝鮮の)電話を受けていない」とし、「中国がしないなら米国が出る」と述べた。「米国の火力は北朝鮮の20倍にもなる」と軍事力を誇示したトランプ氏は、「(これを)使う必要はないが、金委員長が狂人かもしれないので様子を見よう」と話した。
米民主党所属の下院議員64人は同日、共同声明を通じて、「トランプ政権が韓半島の非核化を導いて戦争の可能性を低くするよう協議に入ることを望む」と北朝鮮との対話を求めた。北朝鮮への先制攻撃に対する議会の承認権を強調し、反対の立場を明確にしたのだ。
韓基渽 record@donga.com