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UFOキャッチャー、遊びと中毒の間

Posted April. 15, 2017 08:34,   

Updated April. 15, 2017 08:35

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有名お笑い芸人のクォン・ヒョクス(31)が、UFOキャッチャーで「高級スキル」を発揮するシーンが最近放送された。「練習用」だと主張し、一つの機械で27個の人形を取った後、「一発取り」で総なめを続けた。青少年でもなく、30歳を超えた男がぬいぐるみを取ることに熱中する姿が不思議だが、彼は「達成感が感じられる。取った時のその気持ちが自信を吹き込んでくれる」と堂々と話した。1回で1000ウォンで一度行くときに10万ウォンを使うとしても、酒飲みよりは健全な趣味という主張だ。

◆全国にできたUFOキャッチャー屋が2428ヵ所に上る。ネット上には、「人形の頭よりは胴体に輪をかけろ」「横になった人形を攻略せよ」など、さまざまなコツが出回っているが、「それにしても、元を取ることすら難しい」という不満もごまんとある。ところが2月、とあるUFOキャッチャー屋の秘密が明らかになった。大田(テジョン)のとある店の店主がロックを解除して人形200個を取っていった客らを窃盗容疑で告訴したが、警察での取調べで、「30回試みてこそ1回取れるように」店主が機械操作をしたことが明らかになったのだ。

◆13日、世宗市(セジョンシ)文化体育観光部前でUFOキャッチャー屋の店主たちが「生存権保障」を掲げて集会を開いた。2007年できた法による人形価格の上限である5000ウォンを1万ウォン以上に引き上げてほしいという要求だった。本物のキャラクター人形は5000ウォン以下では手にするのが難しいが、だからといって偽物を使えば、商標法違反になると抗議したのだ。ネットユーザーらは、「古い規制を見直さなければならない」「機械操作から先に防がなければなら」ともめている。

◆UFOキャッチャーのブームは、「タンジンジェム(使い果たしの楽しさという意)」現象とみられる。「タンジンジェム」とは、若年層の新しい消費トレンドを象徴する造語であるが、ささやかな出費で楽しさを追求するという意味だ。少ないお金で気分転換になれば良いが、射幸心に目がくらんで中毒症へとつながることが心配だ。UFOキャッチャーに何百万ウォンを使ったと主張し、人形機械の人形を盗む男がいる一方で、人形が出てくる出口に身を押し込んで救助された20代の女性もいる。執着の度合いを自ら調節できなければ中毒といえる。健全な遊びとして楽しむか、中毒の罠に陥るのかのカギは、全て自分の手の中にある。