Go to contents

トランプ政権がシリアに大規模の空爆、中朝への警告メッセージも

トランプ政権がシリアに大規模の空爆、中朝への警告メッセージも

Posted April. 08, 2017 08:37,   

Updated April. 08, 2017 08:43

한국어
米国のトランプ政権が6日(現地時間)、民間人らを狙った化学兵器の使用に対する報復としてシリアのアサド政府軍に対して大規模な空爆を強行した。米国が定めた「レッドライン」を越えれば容赦なく軍事攻撃に出るという「トランプ式軍事一方主義」を見せた。北朝鮮も核・ミサイル開発の「レッドライン」を越える場合、先制攻撃など軍事行動に出る可能性があるという強力な警告メッセージを投じたと分析される。

特にトランプ大統領は、米国の国家利益のためなら国連だけでなく中国やロシアなど強大国の同意も請わないという意志も明確にした。アサド政権を庇護してきたロシアが国連決議案採択に反対すると、約1時間後に一方的な軍事行動に出た。北朝鮮を庇護している中国の習近平国家主席とのフロリダでの夕食会が終わるやいなやシリア空爆を強行したことも、「北朝鮮をこれ以上庇護するな」という無言のメッセージと見える。

米軍関係者は同日午後8時45分(シリア現地時間7日午前3時45分)、地中海に展開する米海軍の駆逐艦「ポーター」と「ロス」から、シリアのシャイラト空軍基地に向かって59発の巡航ミサイル「トマホーク」を発射したと明らかにした。この空軍基地は4日、反政府軍が掌握していたイドリブ県に対する化学兵器攻撃で民間人58人の命を奪ったシリア戦闘機が離陸したところだ。戦闘機、滑走路、給油所を目標にした今回の攻撃で、将軍1人を含むシリア政府軍4人が死亡した。

トランプ大統領は、習主席との晩餐会直後の午後9時40分、緊急声明を出し、「致命的な化学兵器の使用を阻止しなければならない。これは米国の安全保障とも直結する問題だ」とし、「シリアの虐殺、流血事態を終結させるために文明国は(今回の対応攻撃に)参加してほしい」と呼びかけた。今回の攻撃は、トランプ大統領が就任後初めて下した軍事命令だ。ロシアのプーチン大統領は空爆直後、「米国のシリア空爆は捏造された大義名分から出た自主国家に対する侵略であり国際法違反だ」とし、「米国とロシアの関係を深刻に傷つけた」と反発した。トランプ大統領就任後、蜜月ぶりを見せていた両国関係が急速に悪化するものと見える。



李承憲 ddr@donga.com · 董正民 ditto@donga.com