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「暗殺は韓国の脚本」という北朝鮮、国際社会でも通じるか

「暗殺は韓国の脚本」という北朝鮮、国際社会でも通じるか

Posted February. 24, 2017 08:38,   

Updated February. 24, 2017 08:41

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北朝鮮が23日、金正男(キム・ジョンナム)氏暗殺事件後の初の反応を示した。予想した通り、北朝鮮側責任に対して白を切るうえ、「韓国政府の脚本による陰謀策動」と韓国側に責任を転嫁した。北朝鮮は、朝鮮法律家委員会代弁人談話を通じて、「マレーシアで外交旅券所持者である共和国の公民が飛行機への搭乗前に突然ショック状態に陥って病院に運ばれる途中死亡したことは、思いもよらぬ不祥事」と主張した。

北朝鮮は、この談話で金正男氏の名前に言及せず「共和国公民のショック死」と規定した。また、「明確に南朝鮮当局が今回の事件を以前から予見し、その脚本まで事前に書いた」と主張した。韓国政府が「ショック死」まで予見して脚本まで書いたということなのか全く辻褄が合わない。北朝鮮は金正男氏の検死についても、「共和国の自主権に対する露骨な侵害であり、乱暴な人権侵害だ」と非難した。しかし、マレーシアが自国の空港で発生した疑問死の原因を科学的に究明するために検死を実施したことは主権に属し、国際的慣行にも合致する。

マレーシア警察は22日、2回目の発表を通じて、現地の北朝鮮大使館の第2等書記官と高麗航空職員も、今回の事件の容疑者だと見なした。自分たちの犯行でないなら関連した者たちを自ら出すべきだ。そのうえ北朝鮮は、暗殺に使われた毒劇物の成分把握に時間がかかると、北朝鮮は「事件発生10日が過ぎても、マレーシア警察はいかなる証拠も発見できなかった」とし、永久未解決事件化を図っている。しかし、1983年のアウン・サンテロと1987年の大韓航空機爆破事件の時も、北朝鮮が「虚偽ねつ造」と否定したが、結局は彼らの仕業であることが明らかになった。中国が今回もこの事件に沈黙し、内心、北朝鮮の肩を持っているが、国際社会が北朝鮮の常習的な嘘にもてあそばれることはない。

北朝鮮は、韓国内部で「(今回の事件で)利益を得る勢力は朴槿恵(パク・クンへ)自由韓国党、国家情報院だと主張する声が高まっている」とし、南南対立を仰いでいる。今回逮捕されたベトナム女性容疑者が昨年11月、済州島(チェジュド)に立ち寄って普段から韓国人と交流が多かったことを北朝鮮が責任転嫁に悪用する恐れがある。哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件の時も、犯行を否定した北朝鮮に同調した一部勢力が、今回も動き出さないか心配される。弾劾審判で国論が深刻に分裂した今、北朝鮮の韓国内の葛藤戦略に振り回されてはならない。中では争っても外では米国のテロ支援国再指定などを通じて国際社会が北朝鮮を厳しく断罪することに力を結集させなければならない。