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ロシア政府関係者、国家ぐるみのドーピングを認める

ロシア政府関係者、国家ぐるみのドーピングを認める

Posted December. 29, 2016 08:32,   

Updated December. 29, 2016 08:32

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ロシア政府の関係者が、ロシア選手に対するロシア政府の組織的なドーピングがあったことを認めた。現職の関係者がドーピング問題で違反を認めたのは初めて。

ロシアの反ドーピング機関(RUSADA)のアンツェリョビッチ事務局長代理は28日、米紙ニューヨークタイムズにインタビューに対し、「ドーピングは制度的に隠密に行われた。組織的に行われた」と証言した。同紙は、他のロシア政府関係者も、2014年のソチ冬季五輪の時、自国選手たちに禁止薬物が投与されたことを認めたと報じた。しかし、アンツェリョビッチ氏はプーチン・ロシア大統領など国家のトップが関わったとする疑惑については否定した。

ロシアは、これまでロシアのスポーツ省と反ドーピング機関、連邦保安局などの国家機関が組織的に選手たちに競技能力を向上させる薬物を服用させたという疑惑がもたれていた。今年5月にはロシアの検査機関「モスクワ反ドーピングセンター」のグレゴリー・ロドチェンコフ元所長が薬物の製造から尿検体をすり替えるまでのプロセスを暴露した。

当時ロドチェンコフ氏は、「2014年のソチ五輪で、禁止薬物3種類の配合物に酒を混ぜたカクテルをロシア選手数十人に提供した」と暴露。また「ドーピング専門家たちや情報機関の職員たちが毎晩、試合を終えたロシア選手たちの尿検体を隠密に検査室の外に持ち出し、数ヵ月前に採取しておいた該当選手のクリーンな尿検体とすり替える手口で禁止薬物の服用事実を隠蔽した」と証言した。また、「ソチ五輪期間中には、毎日ロシア政府関係者から尿検体のすり替えるべきロシア選手リストをもらった」と明かした。

今月9日には世界反ドーピング機関(WADA)が、国際オリンピック委員会(IOC)から提供されロシア選手の尿検体95個を調査したところ、選手28人の検体をすり替えた証拠を見つけたという内容の報告書をまとめた。その後、IOCは該当選手に対する再調査に着手した。ロシアは、自国で開催される各種冬季スポーツ大会の開催権をはく奪された。RUSADAが組織的なドーピングを認めたことで、ロシア選手に対する調査と制裁が本格的に進められる見通しだ。



兪載泳 elegant@donga.com