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[社説]セウォル号沈没の日に髪をセットした朴大統領、残る5時間半は何をしていたのか

[社説]セウォル号沈没の日に髪をセットした朴大統領、残る5時間半は何をしていたのか

Posted December. 08, 2016 09:15,   

Updated December. 08, 2016 09:22

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2年前、セウォル号沈没事故当日に朴槿恵(パク・クンへ)大統領が、ソウル江南(カンナム)の有名美容師を大統領府に呼んで髪をセットするのに90分以上かかったという報道が出た。この美容師は、朝は大統領の髪をセットしたが、午後、民防衛服を着て中央災害安全対策本部に行くため、わざと髪が乱れたように再び手を入れたという報道もある。大統領府は「当日美容師2人が午後3時20分頃から1時間ほど大統領府にいて、髪のセットにかかった時間は20分」と説明した。多くの国民、特に子供を持つ親は大統領が髪のセットに90分かかろうが、20分かかろうが、300人以上の子供たちが沈没する瞬間に髪をセットする余裕があるのかと怒っている。

セウォル号沈没事故当日、朴大統領が午後3時に災害安全対策本部の訪問を指示し、4時30分に大統領府を出発するまでの1時間30分は、美容師が髪と化粧を整えた1時間27分とほぼ同じだ。この時間に、朴大統領は政務首席室と外交安保首席室の書面報告を受けたというので、髪をセットしながら書類を読んだという話になる。ならば問題の空白の7時間のうち1時間30分髪のセットをしたなら、残りの5時間30分は何をしていたのか。

大統領の「空白の7時間」をめぐって、密会をしたとか、お祓いをしたとか、美容整形の施術を受けたとか、あらゆる憶測が飛び交った。朴大統領は2回目の談話で、」「お祓いをしたという話まで出ているが、決して事実ではない」と自ら釈明すべきだった。大統領府の2人の前・現職看護将校は、2日連続の記者会見で、その日何の施術もしなかったと言った。「違う」という説明を並べ立てることがますます疑いを増幅させるという事実を大統領府だけが分かっていないようだ。イ・ヨンソク警護室次長が4日、国政調査で、「(セウォル号沈没事故当日)外部から入った人はいないことが確認された」と言ったのも、契約美容師の出入りで偽りとなった。

与党セヌリ党の非朴系(朴大統領系)が弾劾賛成票をさらに確保するには弾劾訴追案から「空白の7時間」を削除してほしいと要求したが、野党は受け入れなかった。野党は訴追案を発議する時、朴大統領がセウォル号沈没事故を収拾できないのは、憲法10条(生命権保障)の違反だと明示した。野党が賛成票を増やそうとする悩みは必要だが、7時間の問題は、国家最高指導者として当然すべきことを適切に行わなかった不作為を問う重要な懸案だ。