Go to contents

[社説]カーネーションも恩師に渡せない金英蘭法は問題がある

[社説]カーネーションも恩師に渡せない金英蘭法は問題がある

Posted October. 12, 2016 09:08,   

Updated October. 12, 2016 09:09

한국어

10日、国会政務委員会国政監査で、与党セヌリ党の金容兌(キム・ヨンテ)議員は、「恩師の日にカーネーションをつけることすら違法になれば、一体何ができるというのか。教授に缶コーヒーをあげること。運動会の時に先生にキムパプをあげることは何に基づいて違反なのか」と問い詰めた。国政監査で成永薫(ソン・ヨンフン)国民権益委員長が師弟間で交わされる小さな誠意まで「不正請託および金品など授受の禁止に関する法律」(別名・金英蘭法)違反だという解釈を問題視した。施行2週間経った不正請託禁止法が、権益上の過度な解釈であちこちで混乱を起こす現実が主務常任委でも議論になったのだ。

第19代国会の政務委幹事として不正請託禁止法を処理した立役者の金議員は、カーネーションなどを渡せなくした根拠である「直接的職務関連」概念は当時の国会で議論されなかったと明らかにした。当初、同法を提案した金英蘭(キム・ヨンラン)前権益委員長も、「職務関連性は私のアイディアではなかった。実際、これが入って法が複雑になった」と批判していた。成委員長は、職務関連性によって缶コーヒーは法違反だが、きわめて軽微で処罰されることは難しいと述べた。主務省庁の長が原案にない基準を掲げて硬直した解釈を下しながら、処罰を受けないというのは無責任だ。

国政監査では、権益委職員9人が1日平均360件余りの相談を担い、到底やりきれない仕事を処理しているという指摘もある。権益委Q&Aは、企画財政部長官の3万ウォン以下の食事接待は許可し、マニュアルは予算担当公務員の3万ウォン以下の食事は禁止した。長官はよく次官以下はだめな基準が何かという質問に、成委員長は答えることができなかった。企画財政部は、議員や自治体首長が渡す「メモ予算」は不正請託と見ると言ったが、権益委は公益目的なら大丈夫だと述べた。大変混乱する。法発効まで1年6ヵ月の余裕があったが、人材補充もできず、緻密な解釈も出すことができなかった。権益委は混乱を幇助したという非難に返す言葉がないだろう。

朴槿恵(パク・クンへ)大統領が11日、閣議で、不正請託禁止法は健全な活動と交流などを規制するものではないとし、副作用を最小限に抑えるよう指示したことは、遅ればせながらではあるが幸いだ。朴大統領の発言のように、同法が施行された後、一部の肯定的な姿も見られるが、混乱と副作用はまだ大きい。権益委の「無所不為(不可能なことがない)」式の態度は金英蘭法でも正すことができないのか。