マットのイケメンと呼ばれるクァク・ドンハンは、2015年に最高の一年を過ごした。3月のヨーロッパオープン・ワルシャワをはじめ同5月のアジア選手権、7月の光州(クァンジュ)ユニバーシアードでの優勝に続き、8月にはアスタナ世界選手権で頂点に立った。大韓柔道会が選ぶ2015年最優秀選手に選定された。
クァク・ドンハンも宋コーチと同じような道を歩んできた。中高校時代は66キロ級と73キロ級で活躍し、さらに階級を上げた。所属するハイワンのキム・ゴンウ監督は、「軽量級から始めたので細かい技術にたけている。最初90キロ級でプレーするときは体重もパワーも物足りなかったが、宋コーチから秘伝を仕込まれてからは体重を増やすと同時に筋力を鍛え、世界トップクラスに生まれ変わった。落ち着いた性格で周囲の環境に影響されないところも長所だ」と話した。
AP通信が韓国柔道の唯一の金メダルリストに予想したクァク・ドンハンは、組み合わせも恵まれている。世界ランキング2位、日本の「新星」ベイカー茉秋(22)とは準決勝までは対戦がない。「怪力」で知られるハンガリーのクリスティアン・トート(22)も一緒だ。クァク・ドンハンは、米国系ハーフのベイカーと3度対戦し1勝2敗を記録した。
キム監督は、「準決勝で会う可能性が高いジョージアのヴァルラーム・ リパルテリアニ(27)さえ超えれば金メダルに届きそうだ。ベイカーに備えては、それ仕様の練習をしてきたのでプレッシャーは大きくないはずだ」と話した。
クァク・ドンハンは、「4年前に代表の先輩たち(73キロ級の金宰範、90キロ級の宋大男)が金メダルを取る場面を見ながら、自分もそこに立ちたいと決意して練習に打ち込んできた。冷静に自分のペースを保てば良い結果が出ると思っている」と意気込みを語った。
이승건기자 イ・スンゴン記者 why@donga.com