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[オピニオン]全斗煥と李順子の合縁奇縁

[オピニオン]全斗煥と李順子の合縁奇縁

Posted May. 18, 2016 07:21,   

Updated May. 18, 2016 07:40

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第11代と12代の大統領を歴任した全斗煥(チョン・ドゥファン)は、陸士生徒時代に、妻の李順子(イ・スンジャ)に初めて出会った。当時、鎭海(チンへ)に移した陸士の校長は、ほかならぬ李順子の父親である李圭東(イ・ギュドン)将軍だった。サッカー部のキャプテンであり、ゴールキーパーでもあった全斗煥は、若い時からふてぶてしかった。当時は戦時中であり、生徒たちもたらふく食べるのが難しかった。全斗煥は、日曜午前のサッカー練習が終われば、仲間たちを連れて陸士校長の社宅を訪れ、たらふく昼食をごちそうになった。陸士3年目の生徒だった全斗煥は当時、鎭海女子中学2年生だった李順子と運命的な出会いをする。

◆李順子は京畿(キョンギ)女子中を経て、京畿女子高校を卒業した。学生時代は浅黒い顔できれいなほうだった李順子の異名は、「フィリピン姫」だった。京畿女子高校3年生の時、全斗煥中尉と再会して、恋に落ちる。「おじさん」と呼んでいた全中尉から送られてきた恋文がばれて、校長室に呼ばれてしかられ、涙を流したこともたびたびあった。梨花(イファ)女子大医学部に入学したが、全斗煥との結婚のために学業を諦め、生計を立てるために美容師資格を取ったうえ、編み物の技術まで身につけた。

◆陸士の正規1期(11期)で誇りの強かった全斗煥は、将校たちが副食やガソリンをこっそり盗んで会食するのを情けないと思った。彼は、先輩の将軍たちを飲み会の席に呼んだ。酒が回って酒興が盛り上がると、先輩の財布を取り上げては金を抜き取って、部下たちに与えた。そのため、先輩の将軍だけでなく、部下たちも気前のいい彼が好きで、従った。保安司令官の時も、企業家が封筒を置いて行くと、部下たちが見る前でお金を取り出しては、「せこいな、たったの500万ウォンだぜ」と言いながら部下たちに与えた。

◆全斗煥は、「俺は何もえらいことなんかない。部下たちの面倒を見ていたら、大統領にまでなったよ」とたびたび口にした。昨日発売された新東亜(シンドンア)6月号の全斗煥のインタビューで、李順子は百潭寺(ベクダムサ)に島流しされたことについて、「憤ったというよりは、怖かった」と当時の心境を打ち明けながら、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領を批判した。最近、泰陵(テルン)で全斗煥は、軍出身の部下たちとゴルフを楽しんだ。ラウンディング後、陸士校長室に移って酒を飲む席で、「一世一代のミスは、盧泰愚を大統領にさせたことだ」と語ったという。二人は本当に合縁奇縁といえる。

崔英勳(チェ・ヨンフン)首席論説委員 tao4@donga.com