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[社説]北朝鮮の4度目の核実験を受けて朴大統領に問いたいこと

[社説]北朝鮮の4度目の核実験を受けて朴大統領に問いたいこと

Posted January. 12, 2016 07:27,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が12日、国民への談話と新年記者会見を通じて、北朝鮮の4度目の核実験で高まった韓半島危機に対する考えを明らかにする。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が核実験を強行した6日、朴大統領は「国際社会と緊密な協力の下、北朝鮮に核実験に対する相応の代価を払わせなければならない」と述べた。今回の談話には、大統領の発言に対する具体的な説明と共に、北朝鮮核問題の根本的な変化にともなう朴政府の対北朝鮮政策の変化について詳細に明らかにしなければならないだろう。

まず、北朝鮮に「相応の代価」を払わせる方法があるのか、国民は気がかりだ。国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁が議論されているが、中国は今回も強硬な制裁に難色を示した。尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は、韓中関係について、「今や北朝鮮の核だけでなく韓半島の未来に関する問題でも過去には想像できないほどの対話を最高位級で交わすほど発展した」と自画自賛したが、朴大統領はまだ習近平国家主席と電話会談もできていない。習主席が外国の首脳と電話会談をしないとうい説明もあるが、それなら中国の協力をどのように引き出すのだろうか。

第2に、政府は昨年8月、資料集「朴槿恵政府の国政1期の主な成果」で、外交・統一・国防の分野で「強力な対応による『抑止』と国際社会の対北朝鮮制裁による『圧迫』、そして意味ある非核化対話の稼動に向けた主導的努力など『対話』を通じて北朝鮮核問題の実質的進展を模索してきた」と自評した。しかし、このような評価は虚構であることが明らかになった。朴大統領は、参謀陣に「韓半島信頼プロセス」など対北朝鮮政策の失敗の責任を問い、残る任期中に外交安保政策をどのように推進するのか答えなければならない。

第3に、北朝鮮核問題を韓国が主導できるのか国民は知りたい。韓国は北朝鮮が韓半島の非核化共同宣言(1992年2月19日発効)を違反したことに対して、これまで正面から問いただしたことがない。北朝鮮が核問題は米国と議論する問題だと「通米封南」に固執して韓国政府との対話すら拒否した場合、このまま北朝鮮に引きずられて行くのか、大統領の秘策を問いたい。

第4に、もはや韓国も核武装しなければならないという主張が与党内からも出ている。核には核のほかに対応手段がないという考えだ。しかし、韓半島の非核化に逆行し、韓国の外交的・経済的孤立を招くことになるため現実性に乏しい。米国が容認しないうえ、韓米同盟を放棄してまで核を選択できない状況で、朴大統領の代案は何なのか。

第5に、北朝鮮核問題の解決に向けて、最悪の場合、戦争を受け入れるほどの決意と態勢を政府が備えているのだろうか。金第1書記は「大事変への備え」と表現し、戦争も辞さないと叫んでいる。北朝鮮に制裁と圧力を加えれば、緊張が高まって深刻な軍事衝突が起こることも排除できない。

韓国は累卵の危機に直面しており、朴大統領が統合のリーダーシップを発揮しなければならない。野党指導者を大統領府に呼んで核危機について説明し、協力を求めなければならない。そのような姿勢で記者とも自由に質疑応答をするなら、たとえ言葉が詰まったり進行がスムーズでなくても、大統領の思いを国民も共感するだろう。北朝鮮も世界も大統領の発言に注視している。