米国務省が、今月13日に起きたパリ・テロ事件後、初めて自国民に旅行警報を発令した。
国務省は23日、「現在確認された情報では、イスラム国(IS)やアルカイダ、ポコハラムをはじめとするテロ組織や個人が複数の地域でテロを計画している」とし、旅行警報をホームページに掲示した。今回の警報は全世界的に発令され、来年2月24日まで3ヵ月間続く。
国務省のこのような措置は、26日から始まるサンクスギビング・デー(感謝祭)の連休を前後して数百万人の米国人が海外旅行を準備していることを念頭に置いたものだ。
フランス情報機関は同日、ローマ法王のアフリカ3ヵ国歴訪(25〜30日)中にテロの攻撃を受ける危険が高いと、バチカンに警告した。
パリ・テロの報復のために地中海東部に配備されたフランスの原子力空母「シャルル・ド・ゴール」は、23日からISの軍事施設をターゲットに大々的な空爆作戦を始めた。ピエール・ド・ヴィリエ軍参謀総長が空母に搭乗し、作戦を指揮した。フランス国防省はシャルル・ド・ゴールから発進したラファール戦闘機が、イラクのラマディやモスル、シリアのラッカなどISの主な拠点都市の石油施設、司令部、新兵募集所などを破壊したと明らかにした。米軍は23日、A10サンダーボルトやAC130Hスペクター地上攻撃機などを動員して、シリア東部の油田でISのタンクローリー283台を破壊するなど、ISの資金源遮断に力を入れている。
一方、パリのテロを捜査しているフランス警察は23日、爆弾ベストらしきものをと発見し、捜査している。ある清掃員がパリ南部郊外のモンルージュのごみ箱から見つけ、警察に通報した。
日刊紙フィガロは、パリ・テロの主犯の1人で逃走中のサラ・アブデスラム容疑者(26)の携帯電話の信号が感知された場所がモンルージュ付近であることを取り上げ、アブデスラム容疑者がこの爆弾ベルトを捨てた可能性を示唆した。
こうした中、ベルギーのミッシェル首相は、首都ブリュッセルに下された4段階の最高ランクのテロ警報を少なくとも1週間維持すると明らかにした。
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