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21世紀のロック、ヒップホップはなぜ人気か

21世紀のロック、ヒップホップはなぜ人気か

Posted August. 28, 2015 07:12,   

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ヒップホップは21世紀のロックだ。

20世紀に国内の小中高校の教室で、海外のロックバンド、ピンク・フロイド、メタリカ、ニルヴァーナについて議論しながら、若い音楽マニアたちが夢を育んでいたとすれば、この頃の若者たちの間で話題に上っているのは、ケンドリック・ラマーやビーンジノ(Beenzino)、ブラックナット(Black Nut)だ。彼らは、エレキギターやアンプの代わりに、大きなヘッドフォンやターンテーブル、マイクを欲しがる。

ヒップホップは、なぜ今の若い音楽の主流となっているのか。強烈なロックでも解消しきれない何かが、新人類にはあるのだろうか。大衆音楽評論家のソジョン・ミンガプ氏は、21世紀の社会の特性、その音響的環境の質感とスピード感を最大の原因に挙げた。ソジョン氏は「最近の若者は、音に対する感性自体が違う」と話した。「ヒップホップでDJが作り出す電子音ははコンピューターゲームやスマートフォンの着メロに慣れている若者たちの感性にぴったりだ。これは、ロックやフォークでは表現できない質感だ。数多くの情報が瞬時に行き交い、読まれているギガ・インターネット時代に相応しいラップのスピード感も重要だ」と話した。

ヒップホップ・デュオのMCメタは、もともとロックキッズだった。「高校時代、自分も友達と世界3大ギターリストについて議論をしていました。ところが、ヒップホップを聞いてから、別の世界を体験したのです」。MCメタは、「ヒップホップの始まりを貧困と抵抗と言う風に図式化したりするけど、ヒップホップは、実は米国で胎動する時から若者たちが熱狂するほど、新しい、クールな音楽、格好良さを最高に重んじるミュージックなんです」と話した。

MCメタは、「1980年代や90年代までは、国内で消費に値するマニア音楽はロックだけだった。今はアイドルグループに一人や二人は必ずラッパーがいて、メディアもラッパーを多く扱っている」とし、「MR(音楽伴奏だけ録音された音源)やマイクさえあれば公演ができるという利便性もある。最近の大学のフェスティバルには、かつてはロックバンドが出演していたが、今は多くのラッパーがそこを埋めている」と話した。

ソジョン氏は、「ラップは怒りや欲望を赤裸々に言葉で表現する」とし、「一部の行き過ぎた破壊的なラップの人気は、わが社会が欲求の正常な実現や解消ができない神経症的状態にあることを物語るものかもしれない」と話した。



imi@donga.com