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インサイドアウト軌道イングの達人、姜正浩と朴炳鎬

インサイドアウト軌道イングの達人、姜正浩と朴炳鎬

Posted July. 31, 2015 07:15,   

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米アニメ映画「Inside Out(インサイド・ヘッド)」には「悲しみよ、君が必要だ」という台詞が出てくる。プロ野球の打者にとって、打席で悲しみは必要ない。その代わり「インサイドアウト」そのものが必要だ。インサイドアウト軌道のスイングが、最近の野球界では最も脚光を浴びる打撃理論だからだ。国内の専門家らは「インアンドアウトスイング」と呼んでいる打撃法だ。

●インサイドアウトのお手本、姜正浩

大リーグ、ピッツバーグ・パイレーツの姜正浩(カン・ジョンホ=28)は30日、敵地で行われたミネソタ戦の第一打席で先制ソロ本塁打(通算7号目)を放った。前日の最終打席に続き、大リーグ進出後初の連続打席本塁打だった。この本塁打で姜正浩は月間最優秀新人にさらに一歩近づいたのはもちろん、年間最優秀新人賞争いにも火をつけた。

この日、姜正浩は左足を上げて力を入れる「レッグキック」をしないまま本塁打を放った。その代わり、右肘を胴体にくっつけてバットを振った。インサイドアウト軌道のスイングのお手本となる動きだ。

元KIAヒューチャーズリーグ(2軍)監督のキム・ヨンダル氏は、自著「ヨンダルマジックの打撃秘法」の中で、インサイドアウト軌道スイングについて「バッティングの際、トップハンド(右打者は右手)の腕をV字にして体に寄り付けて、コーキングを保ちながらL字軌道でコンタクトするスイング」と解説している。(コーキング=coking=は打撃のとき、手首が捻らずに自然に曲がる模様のこと)

こうしてスイングすればバットが描く弧が大きく減る上、腕ではなく体が作る回転力を使うため、ボールにより強いパワーを伝えることができる。当然、打撃の結果もより良くなる。姜正浩は、オールスターブレーク以降、打率.410、OPS(出塁率+長打率)1.144を記録している。OPSが1.0を超えればトップレベルの打者と言われる。

●朴炳鎬の大型本塁打の秘訣

国内プロ野球の打者の中ではネクセンの朴炳鎬(パク・ビョンホ=29)がインサイドアウト軌道スイングを最も完璧にこなしている。朴炳鎬が29日、木洞(モットン)での試合で3回裏に電光掲示板を叩く大型本塁打を放った時のバッティングフォームは、インサイドアウト軌道スイングの典型だった。130メートルも飛んだ打球は、そうして生まれたのだ。

朴炳鎬も、来年には姜正浩にように大リーグ進出を目指している。2012〜2014年の記録を見ると、朴炳鎬のOPSは1.037で同期間の姜正浩(1.012)と大差がない。朴炳鎬も、大リーグで姜正浩と同水準の成績を挙げる可能性は決して低いと言えない。

問題はポジションだ。姜正浩のOPSは、30日現在0.811だ。遊撃手の中では0.839をマークしているトロイ・トゥロウツキー(31=トロント)に次ぐ2位。朴炳鎬のようにポジションが一塁手だったら、大リーグ13位に当たる成績だ。大リーグには30チームがある。朴炳鎬が大リーグでも「平均的な一塁手」の成績を挙げる確率が小さくないことを物語る。



kinI@donga.com