Go to contents

外食のルーツはヒーリング

Posted May. 16, 2015 07:21,   

한국어

5月は家族が集まって外食をすることが多い。子どもの日に父母の日、そして夫婦の日まであるため、レストランに行っておいしい料理を食べ、関係を深めることが家庭の平和を守る方法だ。家族が集まって、笑い、楽しみ、おいしい食事をすることでさらに親密になり、たまったストレスも解消できる。一食の外食が「ヒーリング」になる。レストランが本来そんな場所だ。

レストラン(Restaurant)は食事する場所だ。ところで、その語源は突飛だ。「回復する(restore)」という意味が由来だ。力を回復させる料理を売る所というフランス語がルーツだ。語源だけを見ると、レストランはおいしい料理を食べる所ではなく、病気の人のための料理を売る所だ。

レストランが、このような突飛な語源を持つようになったのには理由がある。最初のレストランは1765年にオープンした。「ブランジェ」(Boulanger)という人が、今のフランス・パリのルーブル博物館付近に食堂を開き、病人が食べれば回復する料理を売る所という看板を掲げた。

外食文化が発達していなかった昔、外食する人は主に旅人だった。主に旅館や食料品店で外食したが、このような場所と差別化するためにいわゆるヒーリング・フード専門店だと宣伝したのだ。

ここでは、最初は濃い肉のスープにパン粉を入れて売っていた。長期間の旅に疲れて気力がなかったり、病気で料理を十分に食べられない人が、濃いスープを食べて体を癒した。レストランが気力を回復する場所という語源を持つようになった理由だ。

レストランが、外食の場所に発展したきっかけはフランス革命だ。革命で貴族が没落し、一部の貴族が国外に亡命すると、失業した専属料理人が大衆を相手に料理を売るレストランを開いた。レストランが多彩な料理を提供したことで、この時からおいしい料理を食べて楽しみ、話をする社交の場になった。

いわば人生を楽しみ、心を癒し、関係を回復する場所になったので、「回復する」という意味のレストランの語源の意味はそのまま生きている。家族の月、愛する家族と仲睦まじく、おいしい食事をし、精神的な楽しみのためにレストランでの外食を薦める理由だ。

一緒に食事をすれば、関係が近くなる。突拍子もないようだが、日常で使う漢字、故郷という時の「郷」の文字からその理由を見出すことができる。「郷」は、古代の甲骨文で料理が盛られた器を間に2人が向かい合って座り、分け合って食べる姿を形象化した文字だ。

昔、故郷の人が特に近く感じられた理由は、食事を分け合う間柄だったためだ。そうするうちに毎日ご飯を一緒に食べれば、同じ釜の飯を食べる家族に発展するので、古今東西を問わず関係を深める時は、一緒に食事をするのが一番良い方法だ。家族の月、家族が皆集まって共に食事をしなければならない理由だ。