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[社説]北朝鮮の潜水艦、核ミサイルの脅威に対する防衛中心の戦略を再考せよ

[社説]北朝鮮の潜水艦、核ミサイルの脅威に対する防衛中心の戦略を再考せよ

Posted May. 11, 2015 07:15,   

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北朝鮮の潜水艦搭載弾道弾ミサイル(SLBM)の水中試験発射は、韓半島の安保環境を揺るがす深刻な挑発だ。北朝鮮が成功したと自評するSLBMを実戦配備すれば、空と陸だけでなく海でも核攻撃の脅威を受ける最悪の状況になる。試験発射を参観した金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は、「戦略潜水艦の弾道弾が量産に入り近日中に実戦配備されれば、敵対勢力の背中に時限爆弾をつけたことになる」と言った。

潜水艦を奇襲用兵器に活用する北朝鮮の戦術は、2010年の哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没で確認された。水中から侵入する潜水艦は探知が難しく、防衛が容易でない。沿岸から少し行くだけで水深が1000メートル以上の東海(トンヘ、日本海)は、潜水艦の天国も同然だ。北朝鮮がSLBMを搭載した潜水艦を東海に配備し、韓国を攻撃するシナリオは脅威だ。

軍当局は、北朝鮮の試験発射が水中から空中に発射する射出試験であり、飛行距離も数百メートルと判断している。SLBMが威嚇的になるには3千トン級の潜水艦を確保しなければならないが、北朝鮮はまだそのレベルに達していないという見方もある。しかし、早ければ1、2年、遅くても5、6年内にSLBMが戦力化されるという見方もあるため、政府は対策を急がなければならない。北朝鮮は最近、韓国への脅迫と共に威嚇的軍事活動を続けている。ほぼ同時に行われたSLBM試験発射と北西島嶼の配備、韓国艦艇に対する照準射撃警告、東海で行われた艦対艦ミサイル発射を単なる脅迫用と見ては、天安艦のようなことが起こりかねない。

政府は、北朝鮮が挑発する場合、天安艦沈没や延坪島(ヨンピョンド)砲撃のように無秩序に対応しないことをはっきりと思い知らせる必要がある。防衛中心の北朝鮮戦略を攻勢的に変える強力な対応も必要だ。北朝鮮の弾道ミサイル発射試験は、米国務省が明らかにしたように、国連決議違反だ。米国など友好国と協力し、国連安保理が北朝鮮の核能力の抑制に乗り出せるよう外交的努力を尽くさなければならない。

北朝鮮の戦略潜水艦に対する効率的な監視に向け、原子力潜水艦の開発に着手することも対案だ。イージス駆逐艦を増やして東・西・南海に常時配備し、ソナー(音波探知機)性能が優れた次期海上哨戒機を導入して対潜早期警報システムを強化することも、優先的に検討する必要がある。