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豪州シドニーの人質事件、IS「一匹の狼」の犯行か

豪州シドニーの人質事件、IS「一匹の狼」の犯行か

Posted December. 16, 2014 09:27,   

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15日、豪州のシドニーで起きたカフェでの人質事件は、シリア反軍武装勢力・イスラム国(IS)を追従する「一匹の狼」らの犯行である可能性が高い。彼らは、シリアなどで頻繁にテロを起こす専門テロ団体のメンバーではないが、豪州で自律的に活動するジハーディスト(聖戦主義者)らだ。

同日犯人らは、人質事件現場のカフェの窓に、黒い旗を掲げた。その旗には、「アラーのほかに神なし。ムハンマドはアラーの使徒」というアラビア語が書かれていた。この内容は、「シャハーダ」と呼ばれる一種の普遍的信仰告白であり、ムスリムなら誰もが知っているものだ。サウジアラビアの国旗にも、この文言が使われている。ISやアルカイダなどの専門的テロ団体は、彼らだけの個別の印章を別途使っている。旗の形のほか、人質に旗を握らせたまま、ガラス窓の前に立たせていることも、アマチュア的犯行であることをうかがわせている。

犯人たちが、人質騒ぎの途中、少なくとも2つの豪州放送局と接触したことから見ても、専門的テロリストではないだろうという推定に、説得力を持たせている。

豪州の2GBラジオ放送で、「ザ・レイ・ハードレー・モーニングショー」を手がけている司会者のレイー・ハードレーは同日、「人質犯の1人が、人質を通じて電話をかけてきた」と主張した。彼は、犯人が人質を通し生放送で語らせてほしいと要請してきたが、断ったと明らかにした。英BBCも速報を通じて、人質犯人が豪州のテレビ局・チャンネル9と接触したと報じた。これまで、イラクやアフリカなどで、大規模なテロを行ってきたISやアルカイダは、一度も放送局と接触したことがない。

欧州政府が、8月末から大規模なテロ向け作戦を繰り広げて、多くのムスリムを逮捕したのも、今回の人質事件の要因になりかねないという見方も出ている。当時、豪州当局は、テロ警報を最高レベルに引き上げ、1000人近くの警察兵力を投入して、大々的なテロ向け作戦を繰り広げた。その結果、ムスリム15人を逮捕し、1人をテロ関連犯罪容疑で起訴した。