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[社説]大統領府は大統領側近の管理を正しくせよ

[社説]大統領府は大統領側近の管理を正しくせよ

Posted November. 03, 2014 03:30,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の議員時代に秘書室長を務めたチョン・ユンフェ氏が、セウォル号沈没事故の当日(4月16日)に会ったという占い師イ氏は、大統領の周囲の人々の振る舞いについて憂慮をもたらしている。チョン氏と10年以上交流があるというイ氏は、2006年、共犯のチョン氏から事業家ユ氏を紹介され、ある人物を法廷拘束させる見返りに4億ウォン余りを受け取った容疑で起訴され、実刑を宣告されたことがある。イ氏は、金大中(キム・デジュン)政府時代、李姫鎬(イ・ヒホ)夫人との親交を前面に出して大統領府に出入りし、事業利権を約束したことで、大統領府の特命を受けた社稷洞(サジクトン)チーム(警察庁調査課)に拘束されたこともある。イ氏は最近も、知人に「朴槿恵大統領とよく電話で話す。チョン・ユンフェは私が言えば死ぬふりまでする」と言い、利権に関する話をしたという証言もある。

イ氏は、東亜(トンア)日報の記者に、「チョン氏とは生命学と君子学を話す間柄にすぎず、請託をやりとりすることはない」と否定した。しかし、チョン氏が、過去に権力を売って斡旋収賄をしたり、利権に介入した占い師と会うこと自体、大統領府と朴大統領に迷惑をかけていることになる。イ氏は最近、「実力者3人」と言われる大統領府の秘書官3人を朴大統領に推薦した側近中の側近だ。

日本の産経新聞の報道で触発された「セウォル号沈没事故の当日に朴大統領がチョン氏と会っていた」という説は、検察捜査の結果、事実無根であることが確認された。検察がセウォル号沈没事故の当日、チョン氏の通信記録を追跡した結果、チョン氏はイ氏の事務所に4時間ほどいたということだ。しかし、イ氏とチョン氏が会ったことは、朴大統領に関するデマの解消には役に立つかも知れないが、後に問題を起こすかも知れない。

チョン氏は、「マンマンフェ」(パク・ジマン、イ・ジェミン、チョン・ユンフェ)など、人事の度に起こる秘線ライン介入説に対して「根拠がない」と否定した。それでも疑惑とうわさが絶えないため、1次被害者はチョン氏自身かも知れないが、より大きな被害者は朴大統領と大統領府だ。チョン氏は7月に、自分に対するうわさについて、「特別監察官であれ大統領府民情首席秘書官室であれ、政府が公式に調査してほしい」と言った。大統領の親戚と側近の管理、公職規律の点検などを担う大統領府民情首席室が本来の役割をしたなら、このようなうわさは生じなかっただろう。

金淇春(キム・ギチュン)大統領秘書室長は先月28日、国会国政監査で、マンマンフェなど、秘線が人選に介入するという疑惑に対して、「全くそのような事実はない。そのようなことがあれば国民は通報してほしい」と言った。通報を待つまでもない。過去の政府のゲートを教訓にして、大統領の周辺人物から出てくる疑惑をまず把握し、断固として対処しなければならない。