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[社説] 「従北」を使えなくした判決、大法院が再考を

[社説] 「従北」を使えなくした判決、大法院が再考を

Posted August. 12, 2014 03:47,   

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野党統合進歩党(統進党)の李正姫(イ・ジョンヒ)代表に対して評論家の邊熙宰(ビョン・ヒジェ)氏が「従北」などの表現を使ったことに対し、2審では「名誉毀損が認められる」として1500万ウォンの賠償判決を下した。1審と同じ判決だ。邊氏の言葉を引用した一部の報道機関にも賠償判決が下された。邊氏は「承服できない」として大法院(最高裁)に上告する考えを明らかにした。

「従北」という表現が広く使われ始めたのは、2008年に民主労働党が分党した時、進歩新党を構成した平等派が自主派に対して使ってからだ。進歩新党は、離党の理由として自主派の「従北」主義を指摘した。自主派、平等派とは、社会運動の民族解放(NL)系と民衆民主(PD)系が自分達につけた言葉だ。NL系の中心は主体思想派だ。2012年に統合進歩党が分裂した時、李代表は李石基(イ・ソクキ)をトップとする主体思想派京畿(キョンギ)東部連合の側についた。自分たちがつけた言葉を他人が使ったからといって名誉毀損と訴えるのは道理に合わない。

裁判所は、「従北」を北朝鮮労働党を追従することだと文字どおり解釈し、具体的な証拠もなく誰かを「従北」と呼ぶことは違法行為だと明らかにした。しかし、「従北」は北朝鮮政権の主張に従う人々を指す時に使う言葉として位置づけられる。李代表は、韓国戦争が南への侵略なのか北への侵略なのか分からないと言い、北朝鮮の世襲については発言しないと言った。このような政治家のアイデンティティを規定する言葉として「従北」という表現を使わなければ何と言うべきか、裁判所は提示してもらいたい。

統進党の李石基議員は、内乱扇動罪で控訴審で懲役9年の刑を言い渡された。憲法裁判所では政府が統進党に対して請求した違憲政党審判が行われている。統進党全体が「従北」と規定され、裁判中であるにもかかわらず、李代表を「従北」と言ったからと賠償判決を下すのは、法感情に外れる。大法院は1、2審の判決を再考しなければならない。