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[社説]習近平主席の訪韓、北朝鮮に核を放棄させる突破口を見出さなければ

[社説]習近平主席の訪韓、北朝鮮に核を放棄させる突破口を見出さなければ

Posted July. 01, 2014 05:06,   

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2日後に迫った中国の習近平国家主席の訪韓は、北朝鮮を含む北東アジアの力学関係に大きな影響を及ぼす外交イベントだ。中国の国家主席が就任後に北朝鮮よりも韓国を先に訪問することは初めてだ。核開発を続ける北朝鮮に対する警告であり、日本をはじめとする周辺国に中国が韓国を重視していることを伝えるメッセージでもある。

北朝鮮は29日、2発の短距離弾道ミサイルを東海(トンヘ・日本海)に発射した。北朝鮮の弾道ミサイル発射は、中国も賛成した国連の対北朝鮮制裁決議に反する。北朝鮮は30日、労働新聞を通じて、「核放棄は永遠に実現されない夢だ」と主張した。北朝鮮の国防委員会は、「外勢より民族を優先し、国際協力よりも民族を重視せよ」という言葉で韓中協力を問題視した。韓中首脳会談は北朝鮮にも焦眉の関心事だ。

朴槿恵(パク・クンヘ)大統領と習主席間の首脳会談は今回で5度目だ。両国は「戦略的協力パートナー関係」を一段階引き上げるものと予想される。韓国と中国は、北朝鮮の核放棄を実現させる具体的な青写真を提示し、北朝鮮にほかに方法がないことを認識させなければならない。習主席は言葉では北朝鮮の核を容認しないと言いながら、過去の韓中首脳会談の共同声明では「韓半島非核化」という消極的な表現にこだわった。習主席の言葉と行動が一致してこそ、北朝鮮を動かすことができる。今回の会談で、核解決の突破口を見出すことができなければ、韓中関係の格上げは「見かけだおし」になるほかない。

中国は、米国と日本に対する牽制用として韓国との協力拡大を追求している側面もある。フィナンシャルタイムズが、「韓国が中国と接近して米国を遠ざけるなら、大きな失敗を招く」と指摘したのには、韓国の親中政策に対する米国の憂慮がうかがえる。日本の過去の否定と被害国の憂慮を意識しない集団的自衛権の拡大が韓中を接近させた要因でもある。日本の安倍晋三首相が就任から1年6ヵ月が経っても韓国と中国に訪問できずにいる。米国や日本が韓中関係の進展を憂慮しないよう積極的に説明する必要がある。

習主席は2023年まで政権の座にいる。中国人は習主席の任期中に中国が経済的・軍事的に米国に接近し、名実共にG2になると見ている。今回の会談で両首脳が10年後、20年後の韓中関係の未来ビジョンについても話し合うことを期待する。