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[社説]文昌克ジレンマ、大統領の決断は早いほど良い

[社説]文昌克ジレンマ、大統領の決断は早いほど良い

Posted June. 21, 2014 03:22,   

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首相内定の文昌克(ムン・チャングク)氏は昨日、出勤する際に記者団に対して、鄭烘源(チョン・ホンウォン)首相の国会答弁を見ながら聴聞会の勉強をしていると話した。前日には辞退に関する記者の質問に「連絡受けたものがない」と答えた。聴聞会で真実を明かしたいとする姿勢を崩していない。だが、与党セヌリ党の雰囲気を見ると、文氏の任命同意案の国会通過は「終わった話」の印象を受ける。李完九(イ・ワング)院内代表が国会での任命同意案の採決を、議員各自の自由意思による投票に任せる方針を表明したのも、同意案の国会通過が事実上不可能になったという読みを反映したものだ。昨日発表された韓国ギャロップの世論調査によると、文氏が首相に適しているのかという質問に、9%だけが適していると回答し、「適していない」が64%だった。

国政の空白も長期化している。鄭烘源首相はセウォル号事故に責任を負って辞意を表明(4月27日)して以来56日も「脳死首相」を続けている。各省庁の主要政策や予算の執行、人事も至るところで止まっている。交代が予定されている長官が国会の対政府質問に答弁している不自然な場面が演じられている。全てが文氏問題に集中し、朴槿恵(パク・クンヘ)政府の第2次内閣と第3次大統領秘書室は、教育部長官と大統領秘書官の論文盗作問題と国家情報院長内定者の政治資金法違反の前歴、文化体育観光部長官内定者の飲酒運転歴、民情首席秘書官の記者暴行の前歴などがまともに検証されていない、とも言われている。

朴大統領が帰国直後の23日頃、首相内定者の人事聴聞要請書を国会に送るとしても、聴聞会を終えるためには少なくとも20日以上がかかる。文氏が聴聞会で辞退したり、任命同意案が否決になれば、後任の指名から就任までは、再び25日ほどがかかる。4月から始まった事実上の首相空白の状態が、ややもすれば100日近くまで続く可能性もある。

中央アジア3国を歴訪して今晩帰国する朴大統領も気が重いはずだ。文氏は聴聞会を通じて、自分に着せられた「親日・反民族分子」という濡れ衣を晴らしたいだろう。だが、国会の人事聴聞会は、公職候補者が話したいことを落ち着いて話せるように「聞いてあげる」場ではない。朴大統領がセヌリ党議員らを説得できるのなら、すぐにでも聴聞要求書を国会に送るべきだが、そうでないのなら民意に従うのが合理的な国政運営の方式だ。決断は早いほど良い。