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[社説]大切な1票がより良い世の中をつくる

[社説]大切な1票がより良い世の中をつくる

Posted June. 04, 2014 03:28,   

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今日の地方選挙は、自分が暮らす広域自治団体と基礎自治団体の行政や暮らしを執行し監視する人を選ぶ日だ。自分の選択によって地域の将来と暮らしが変わる。候補の所属政党も考慮しなければならないが、それに劣らず候補個々人の資質と能力も重要だ。4129万人の有権者はこのような点を考慮して貴重な1票を行使しなければならない。

メディアリサーチが先月20〜21日に実施した世論調査によると、自分が暮らす地域の広域団体首長候補を知っていると答えた人は55%、地方自治体首長候補を知っているという人は35.4%にすぎなかった。各政党や市・道知事の公約については82.2%が「よく分からない」と答えた。広域議員と基礎議員に対する認知度はこれよりも低いだろう。今回の地方選挙は、セウォル号沈没の影響で候補の決定が遅れたうえ、積極的に候補のことを知らせる機会も減り、認知度が下がった。

候補と政策に対する有権者の認知度が低ければ、投票不参加につながる。今年は投票したくないと言う人が過去の選挙よりも多い。しかし、投票は国民の義務であり権利だ。気に入った候補がいなくても、次善の候補を選んで投票しなければならない。自分の暮らしに影響を及ぼす人を他人の選択に任せてはならない。

投票をするなら、正しく知り、正しい選択をしなければならない。各政党が掲げる公約や候補の公約、性格を正確に知る方法は、中央選挙管理委員会のホームページで政党や候補別の政策・公約を参考にすることだ。自宅に送られた選挙公報物を見ることも選択に役立つ。

与党セヌリ党は、今回の地方選挙の性格を「朴槿恵(パク・クンヘ)大統領守護」、新政治民主連合は「朴槿恵政府審判」と規定している。すべての選挙はある程度現政権に対する中間評価の性格を帯びる。選挙の結果をめぐって各政党がどう解釈するかは自由だが、選挙に臨む時は自分たちの政策とビジョン、候補をかけて勝負する。地方選挙の本質は、現地方政府の功罪を問い、地域の新たな働き手を選ぶことにある。与野党の選挙戦略に対する判断は、全面的に有権者の役割だ。

選挙が終盤に入り、政党と候補がネガティブ攻防を行い、告訴・告発をする醜い姿が再現された。ネガティブ攻防も検証の一環なので無条件に悪いと言うことはできない。ただ、ライバル候補の粗探しをするために、事実ではないと知りながら、情報を流す悪性ネガティブは、選挙民主主義の発展を阻害する旧態だ。無償ポピュリズムも国民の税金で票を買うことと相違ない。

「悪い公職者(政治家)は、投票しない善良な市民によって選ばれた人々」という言葉がある。投票の参加と候補選択の重要性を強調した言葉だ。セウォル号惨事を通じて、今よりも良い世の中にしなければならないという使命感を国民が共有することとなった。その希望を成し遂げるための第一歩が今日投票することだ。