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[社説]与野党、金英蘭法を通過させて「官フィア排除」に応えよ

[社説]与野党、金英蘭法を通過させて「官フィア排除」に応えよ

Posted May. 21, 2014 07:57,   

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政府の高級職に就き、退職後に公職関連団体に再就職した「官フィア」は、主に政府に対するロビーの窓口として活用される。前職・現職の公職者が互いに便宜を図る癒着関係が「官フィア生態系」を形成し、安全規制が現場で力を発揮できないという「非正常」が、セウォル号惨事を引き起こした主要因だ。

朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は19日、対国民談話で、「民と官の癒着の輪を必ず断ち切る」とし、「官フィアとの戦い」を宣言した。退職公務員の公職関連機関の再就職を難しくする公職者倫理法改正案の一軸であり、さらなる一軸はロビーをできなくさせることだ。朴大統領は、官フィアが政府に対して不当なロビーや請託をできないように処罰を強化するいわゆる「金英蘭(キム・ヨンラン)法(不正請託の禁止および公職者利害衝突防止法案)」の早急な通過を国会に求めた。新しい官フィアの進入を抑制し、既存の官フィアの活動を締めつけるという構想だ。

金英蘭法は、2011年6月に元最高裁判事の金英蘭国民権益委員長(当時)が立法案を提示したものの法務部などの反対で日の目を見ることができなかったが、2013年8月に政府案として国会に提出された法だ。その過程で内容が多少変わった。原案は代価性や職務関連性に関係なく公職者が100万ウォン以上の金品や供応を受けた場合、刑事処罰を課すという内容が骨子だった。政府案は、職務に関連がある場合は原案と同じだが、職務に関連がない場合は刑事処罰の代わりに過怠金が賦課される。ただ、過怠金賦課の対象を100万ウォン以下の金品および供応の授受に拡大し、厳しく適用するなら食事の供応も処罰の対象になるようにした。

特に政府案は、不正請託に対する処罰と共に一般公職者のほかに国会議員も対象に含めている。このため、ロビーや供応を受けることに慣れた議員が抵抗を感じるようだ。そのためか与野党は8ヵ月間もこの法案を放置し、セウォル号事故後の4月25日に初めて審議に着手した。朴政府発足後に選任された公共機関長153人のうち、その上級省庁出身である官フィアが51人、全体の33.3%にのぼる。もっと安全な国を作るには与野党が金英蘭法から速やかに、そして原案どおりに通過させなければならない。