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無人機事件を隠ぺいした軍、金寛鎮国防長官は責任を取るべきだ

無人機事件を隠ぺいした軍、金寛鎮国防長官は責任を取るべきだ

Posted April. 04, 2014 07:38,   

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国防部が、先月24日の坡州(パジュ)市と31日の白翎(ペクリョン)島で見つかった無人飛行機について、「北朝鮮が飛ばした可能性について綿密に調査している」と初めてメディアに明かしたのは一昨日の午後だった。発見から9日目のことだ。これに先立ち、坡州市の無人機を登山客が見つけて通報した後も、軍は北朝鮮を疑うべき容疑がないとの認識を示した。白翎島の無人機が追加で見つからなかったら、軍は大統領府の上空が北朝鮮によって侵されたことも隠ぺいしようとしたかもしれないと疑わざるを得ない。

国防部は2日の記者ブリーフィングで、坡州市の無人機のカメラ性能を低く評価し、無人機が大統領府に接近したかどうかや、無人機が撮影した画像について具体的な内容を明らかにしなかった。ところが、あるメディアが3日、坡州市の無人機が大統領府上空で「24日午前9時22分02秒」に撮影した画像を伝えた。国防部は、調査結果が漏れた責任を問い、国防科学研究所長を問責すると発表したが、いざ責任を負うべきは、縮小、隠ぺい、ずさんな対応、虚偽の報告をしたと疑われている国防部だ。甚だしくは、金鏜奭(キム・ミンソク)報道官は、「国防予算で30兆ウォン以上を使っても北朝鮮の無人機がどこから発進したのかを把握するのは容易でない」と話した。巨額の血税を使っていながら国民が安保不安に震えるのはいかがなものか。予算のせいにたのは、極めて不適切な発言だ。

軍が北朝鮮の挑発を縮小、隠ぺいしたのは、昨日や今日始まったことではない。2010年に天安(チョンアン)艦爆沈事件が起きたとき、海軍第2艦隊司令部は、「魚雷に当たったものと判断される」という天安艦からの報告を上部に伝えなかった。合同参謀本部は、爆沈の時刻も改ざんした。国防部は、危機管理班を招集していないのに招集したと長官に虚偽の報告をした。2012年、江原道高城郡(カンウォンド・コソングン)の前方哨戒所で発生した「ノック亡命」騒ぎのときは、北朝鮮軍兵士が韓国軍兵舎のドアを2度叩いて亡命していたのに、「監視カメラで確認した」とウソの報告をし、将官5人と佐官級9人が問責を受けた。一つの事件では過去最大規模の問責だった。当時、金寛鎮(キム・グァンジン)国防部長官は「明白な警戒作戦の失敗で、状況報告体系に手抜きがあった」と謝罪し、軍の立て直しを確約した。その後、軍は果たして変わったのか問いたい。

国防部は、これまで「北朝鮮の挑発には容赦なく報復する」と何度も公言してきた。昨年末に金長官は、「張成沢(チャン・ソンテク)処刑後の北朝鮮の動向を把握するための情報収集に集中している」と述べ、各種監視偵察装備を増やして投入する方針だと明らかにした。今回の無人機事件を見ると、まったくの空言だ。予算不足のせいにする前に、緩みきった軍の精神状態から奮い起こすべきではないか。大韓民国の最も重要な国家施設である大統領府の上空が、北朝鮮に無防備に晒されている有り様に対して、厳重に責任を問うべきだ。金長官も、その責任から例外ではない。