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キム・ハンギル代表、吸収統一に反対するのではなく備える時

キム・ハンギル代表、吸収統一に反対するのではなく備える時

Posted February. 06, 2014 04:34,   

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ドイツの統一は西ドイツが東ドイツを一方的に吸収した統一だった。その過程を見ると、東ドイツの住民が、時間がかかる段階的統一ではなく迅速に西ドイツ体制に編入されることを選択した結果と見るのが正しい。1990年3月18日、東ドイツで最初に実施された自由総選挙で、西ドイツの基本法23条によって東ドイツ5州を西ドイツに編入させる早期統一を積極的に推進すると公約したキリスト教民主連合中心の「ドイツ連盟」が192議席を獲得して圧勝した。一方、迅速な統一に反対して統一憲法制定に向けた国民投票を提案した社民党は88議席にとどまった。このため東ドイツ人民会議は8月23日、10月3日に東ドイツを西ドイツに編入させることで決議した。

1989年11月9日に突然ベルリンの壁が崩壊し、西ドイツの繁栄と自由をより一層知ることになった東ドイツの住民は、1日も早く西ドイツのようになることを望んだ。西ドイツのコール首相が1989年11月、条約共同体から国家連合段階を経て連邦式統一国家に進む10段階の統一案を提示したが、大勢を変えることはできなかった。

野党民主党のキム・ハンギル代表が5日、「吸収統一に反対する。韓国社会が耐えられない途方もないコストと混乱を招くためだ」と述べた。そして、「対北朝鮮包容政策による平和的で漸進的な統一を追求する」と強調した。キム代表はドイツのケースを挙げたが、東ドイツの住民が西ドイツに憧れて自発的に体制への編入を望んだことを知って発言したのか疑問だ。金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が推進した対北朝鮮政策が、統一が現実になった時に果たして韓国国民と北朝鮮住民の支持を得られるのか冷静に考える必要がある。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は、「金日成(キム・イルソン)王朝国家」を長く続けたいだろうが、現実は反対に展開する可能性が高い。ドイツ統一前の東ドイツは東欧圏で最も暮らしが良かったが、体制の矛盾を克服できず内部的に崩壊した。同様のことが韓半島でも起こる可能性が高い。いかなる方式であれ北朝鮮が崩壊する状況に備えることが重要だ。ケリー米国務長官が、「中国を訪問し、南北統一など北朝鮮問題について話し合う」と1日に明らかにしたことも、北朝鮮の状況がそれだけ深刻であることを物語る。韓国も統一議論に積極的に取り組まなければならない。

ドイツは準備ができていない状態で統一を迎えたために少なからぬ試行錯誤を経験し、統一後20年間、最大2兆ユーロと推算される莫大なコストを払った。しかし今日、欧州の最強国に生まれ変わったことがすべてを正当化する。望んだからといって早く実現するわけではなく、避けたくても先送りできないのが統一だ。すべての場合の数に備え、緻密に統一を準備しなければならない時だ。