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電子・化学は曇り、半導体は晴れ 第1四半期の製造業の気象図

電子・化学は曇り、半導体は晴れ 第1四半期の製造業の気象図

Posted January. 06, 2014 03:25,   

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年明けから大企業の業績に対する不安感が株式市場を脅かしている。時価総額で上位に位置する企業の昨年第4四半期(10〜12月)の営業利益が、前期より下がっているだろうという予測が不安感を煽っている格好だ。3日の株式市場は、三星(サムスン)電子のアーニングショックへの懸念が強まり大きく値を下げた。企業業績への恐怖感は、円安の推移と絡んで電子や自動車業種から他業種の企業にまで広がる様相を呈している。

●時価総額上位企業の業績悪化、さらなる悪化も

4日、金融情報会社エフエヌガイドによると、時価総額上位30社の昨年第4四半期の平均営業利益は8056億ウォンで、前期に比べて4.1%減の8399億ウォンだった。これらの企業は、世界経済が低迷していた昨年第2四半期(4〜6月)にも営業利益の伸び率が平均3.4%に達するほど、この1年間堅調な業績を出してきた。

とくに三星電子を筆頭にした電子・情報技術(IT)業界の下向き感が著しい証券業界が出した三星電子の昨年第4四半期業績予測の平均は10兆726億ウォンで、第3四半期(7〜9月=10兆1635億ウォン)より減った。BNPパリバなど一部の外資系証券会社は、三星電子の第4四半期の営業利益が8兆ウォン台に下がると予測している。LG電子の業績についても、第3四半期(2177億ウォン)に比べて多少減少するだろうと予測した。

このような業績悪化は、これまで全力投球してきたスマートフォンと高画質TV市場が振るわなかったのが原因とされている。市場の競争が激化するなかマーケティング費用は膨れ上がった上、需要の下振れで価格が下がったからだ。東部(トンブ)証券のクォン・ソンリュル研究員は、「これらの企業が溜まった在庫を安値で処理し始めたことが、営業利益の悪化につながった面もある」と説明した。

大手電機メーカーの業績低下は、関連企業の業績を引き下げた。TVとスマートフォンの需要の下振れで液晶表示装置(LCD)パネルを生産するLGディスプレイの昨年第4四半期の業績は、前期の54%水準に当たる2109億ウォンに止まると見られている。昨年第3四半期に1兆ウォン超の利益を出しているSKハイニックスも、中国生産ラインの火災などが重なり第4四半期の業績は34%減少した7685億ウォン程度が見込まれている。

低金利基調が続くなか、金融機関も収益性悪化は避けられないだろう、との見方を示している。新韓(シンハン)金融持ち株の昨年第4四半期の営業利益は前期比20%減の6112億ウォンが、KB金融持ち株も前期比25%減の4442億ウォンが予想されている。ただ、現代起亜(ヒョンデ・キア)自動車は、新車効果で輸出拡大への期待が高まり、昨年第4四半期の営業利益が前期に比べて増加しているものと予想されている。

●ウォン高は泣き面に蜂

企業各社は、国内では続く内需不振と長期低迷の影響で収益を出し難くなってあと訴えている。LG生活健康やSKテレコム、KTなど国内市場の割合が大きい企業ほどダメージを受けている。悪条件下でも輸出で好成績を収めている自動車業界も、内需市場では苦戦を余儀なくされている。

依然として続いているウォン高傾向も業績悪化を煽っている。未来(ミレ)アセット証券のイ・ジェフン研究員は、「企業が想定した為替相場のマジノ線は1ドル=1050ウォン、100円=1000ウォン水準だが、この線が割れた状態だ」とし、「このため、輸出中心の企業の業績が予想したよりも大きく下振れするアーニングショックも出かねない」と分析した。

こうした為替相場を取り巻く悪条件が短期間で解消されそうにないため、企業業績の改善はしばらくは望めないという見方も出ている。ブルームバーグ為替・商品電子トレーディングのグローバル責任者であるポール・ティブナン氏は最近、「世界の為替専門家らの意見をまとめてシュミレーションした結果、今年第1四半期(1〜3月)に対ドルのウォン相場1ドル=1040ウォンまでウォン高が進む可能性が高い」と予想した。

為替リスクのほかにも、今年、企業業績を悪化させる要因は散在している。米国の量的緩和縮小や中国の成長率の鈍化、ユーロ経済の鈍い景気回復が今後の業績の変動性を高めている要因に挙げられている。