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原子力割合の縮小、経済性のある代案はあるか

原子力割合の縮小、経済性のある代案はあるか

Posted October. 14, 2013 05:24,   

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第2次国家エネルギー基本計画をまとめる官民合同ワーキンググループが、2035年までに原子力発電の割合を22〜29%へと引き下げる内容の政策提案を、政府に示した。李明博(イ・ミョンバク)政府が、2030年まで、原発の割合を41%へと引き上げることを決めた第1次エネルギー基本計画の半分レベルに下げることになり、国会エネルギー政策の大きな変化を意味する。官民ワーキンググループのキム・チャンソプ委員長(嘉泉大学教授)の言葉通り、「原発拡大政策は、もはや国民的支持を受けがたい」というメッセージを盛り込んでいる。

11年、福島原発事故は、原発の社会的受容性に決定的な打撃を与えた。事故の影響を受け、世界31ヵ国が、安全性点検から新規原発の建設計画まで、全般的再検討に乗り出した。しかし、各国の対応は異なっている。ドイツやイタリアは脱原発を宣言したものの、産油国の中東は、かえって原発を建設しており、米国や英国は、原発継続を宣言した。「日本産水産物を巡る怪談」から分かるように、日本と隣接している韓国では、不安がさらに膨らんでいる。原発に入る部品の書類を偽造した「原発不正」が、油に火をつけた。原発は、高度の技術が必要であり、韓国は珍しく、競争力を持っている分野だが、社会的受容性がなければ、推進は難しい。国民の同意無しに推し進めると、扶安(ブアン)事態を上回る社会的・政治的コストを払わされかねない。

原発を30年間稼動したことによる使用済み廃棄物の処理、寿命のつきた原発を廃炉化する問題が差し迫り、原発の経済性が期待より大きくないだろうという、問題提起もあった。蜜陽(ミルヤン)からも分かるように、高圧線の鉄塔建設すら難しいのに、新規原発の敷地を探すのはもっと難しい。安価なシェールガスの浮上で、火力発電のエネルギー源受給が容易だという判断も、脱原発の説得力を増大させている。

しかし、理想と現実とは違っている。韓国のように、ほかのエネルギー資源が全くな国で、原発に匹敵するほどの代案を探すのは難しい。太陽光や風力などの親再生エネルギーの開発速度が遅いことを考慮すれば、石炭やLNGが原発の代替材だが、軒並み輸入エネルギーであり、貿易収支に及ぼす悪影響が大きい。火力は、温室効果ガス排出の主犯であり、温室効果ガスの削減にも支障をきたさざるを得ない。1キロh当たりの電機生産コストは、LNGは187.00ウォンだが、原子力は39.20ウォンであり、原子力は経済性の大きなエネルギー源だ。原発の割合縮小による経済的負担が予期せぬほど大きい兼ねないという。

官民グループは、電力需要の管理のため、有煙炭への課税を新設し、LNGや灯油に付く税金を緩和するエネルギー価格体系の再編案を勧告したが、税制再編は容易ではなさそうだ。今夏の電力難からも分かるように、需要管理政策は産業界や国民の苦痛や犠牲を強いる。にもかかわらず、政府が原子力の割合縮小を推進するためには、その空いたスペースを埋める経済性のある代案を先に確保しなければならないだろう。