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NLLは血と死で守った領土線

Posted June. 26, 2013 03:16,   

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「北方限界線(NLL)は変な形で、何か怪物のようにむやみに触れられないものになっている」。2007年10月、南北首脳会談で盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領(当時)が、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の前で言った言葉だ。憲法上、軍の最高統帥権者であり、領土保全の責務を負う大韓民国の大統領の発言とは信じ難い妄言だ。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が言ったように、「NLLは多くの若者が血で守り死で守った」領土線だ。

金総書記の前で、「NLLは国際法の根拠もなく、論理的根拠も明らかでない」と言った盧元大統領の発言も全く事実とは異なる。NLLは1953年7月27日、南北間の陸上境界線を設定した休戦協定直後、クラーク国連司令官が休戦協定を安定的に管理するために宣言した海上の境界線だ。むしろ当時NLLは海軍力が壊滅した北朝鮮の水域に韓国軍が北進できないように抑制する機能を果たした。北朝鮮が20年以上異議を申し立てなかったのはこのためだ。

しかし、北朝鮮は1973年10月からNLL無力化攻勢に乗り出し、4年後には西海(ソヘ・黄海)5島以南を通る「海上境界線」を一方的に宣言した。北朝鮮が首脳会談当時、「西海平和地帯」という偽装平和攻勢をしかけてきたのも、究極的にはソウルと首都圏を一挙に武力侵略できる橋頭堡を確保しようという策略だ。この10年余りの間に起こった延坪(ヨンピョン)海戦、大青(テチョン)海戦、哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没、延坪島砲撃が北朝鮮の本音を証明する。

盧元大統領の発言録に「放棄」という単語が出てこなかったのでNLLを守ったという野党の主張はこじつけだ。盧元大統領が、「NLL問題に対して私は金総書記と認識を共にしています。NLLは変えなければなりません」という発言がNLL放棄でなければ何だというのか。盧元大統領は同年11月、民主平和統一諮問会議常任委員会でも、「あの線が合意した線なら、国軍将兵が命を失わなくてもよかったのではないか」と述べ、北朝鮮との交戦で殉国した将兵の犠牲を冒涜するような発言もした。

NLLは韓国の平和と安定を守る安全保障の干城だ。領土線NLLは一歩も譲歩できない。