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盧元大統領のNLL対話録を公開せよ

Posted June. 22, 2013 06:38,   

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盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が2007年の南北首脳会談で、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記に大韓民国の国家元首の言葉とは信じ難い発言をしたことが伝わり、波紋を呼んでいる。国家情報院(国情院)が持っている首脳会談対話録を閲覧した与党セヌリ党の議員は、盧元大統領が「私が見てもNLL(北方限界線)は息がつまる。…NLLの変更にあたって総書記と私の認識は一致している」と話したと伝えた。徐相箕(ソ・サンギ)国情委委員長は、「盧元大統領がNLLを放棄する趣旨の発言をしたことを確認した」と明らかにした。セヌリ党のある議員は、「盧元大統領が金総書記に『ご報告する』という言葉を使ったり、『私が今ご報告したように』と表現した」と伝えた。

対話録には、「海外に行き50回以上首脳会談をしたが、北朝鮮側の話が出た時は弁護人の役割をして憤る時もある」、「最大の問題は米国だ。覇権的野望を表わしているという認識を持っている」とし、北朝鮮の肩を持って米国を非難した内容も含まれているという。

驚くべきことだ。国家の領土を保全する責任がある大統領が、北朝鮮の指導者に韓国戦争後に実質的な海上境界線として定着したNLLを放棄する発言をしたということか。盧元大統領が金総書記に、「ご報告」云々したという内容は言葉を失う。対話録の内容が事実なら、盧元大統領は国益と国基、国家元首の威厳を捨て、憲法上の義務まで忘却した。

NLL論議は昨年10月、セヌリ党の鄭文憲(チョン・ムンホン)議員が、「NLLは米国と領土を分け合おうと勝手に引いた線であるため、韓国側はNLLを主張しない」という要旨の発言を含む首脳会談の対話録があると暴露したことで始まった。民主党は事実でないとしながら、鄭議員を検察に告発したが、検察は今年2月に「国情院が検察に提出した南北首脳会談の対話録の抜粋本を閲覧した結果、鄭議員の主張を偽りと見ることはできない」とし、無嫌疑処分を下した。

この問題は、もはやセヌリ党と民主党の党争ではなく、領土と国基を守護する次元で扱わなければならない。国民は、盧元大統領がNLLに対してどのような発言をしたのか知る権利がある。民主党が、セヌリ党議員が伝えた発言は事実でないと主張して反対することは、国民を無視することだ。

民主党は、国情院の選挙介入に対する国政調査を要求する局面で対話録を閲覧した点を指摘し、「すり替え」と攻撃する。民主党はそう主張をすることはできる。しかし、国情院の選挙介入問題とNLL対話録は別ものだ。2つの事案をいずれも最後まで問い詰めればいい。昨年、民主党の大統領選候補だった文在寅(ムン・ジェイン)議員も20日、対話録の原本を含む関連資料の全面公開を主張した。民主党ももはやこの問題に足を引っ張られることなく事実の究明に協力することが党の肩の荷を下ろすことになる。