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[オピニオン]政治名家のブランドパワー

[オピニオン]政治名家のブランドパワー

Posted December. 24, 2012 08:43,   

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韓中日3ヵ国が、政治家門の子息を指導者として迎えることになった。朴槿惠(バク・グンへ)次期大統領は、朴正熙(バク・ジョンヒ)大統領の長女であり、日本首相に就任する自民党の安倍晋三総裁は、岸信介元首相の外孫だ。中国共産党の習近平総書記は、革命元老の習仲勳の息子だ。これらの家門は、激動の韓半島を背景に、縁ができている。東京大学のカン・サンジュン教授は氏の著書、「岸信介と朴正熙」で、満州国を背景に、二人の格別な縁について紹介している。二人は1965年、韓日国交正常化の主役だ。朴次期大統領は、文化革命の時、下放で苦難を強いられた習総書記とソウルや北京を行き来しながら、4度も会った。

◆親譲りの政治に対し、政治体制の後進性を示す現象だという批判もある。北朝鮮のように、住民の意思とは関係なく行われる親譲りは、独裁権力の世襲だ。しかし、国民の選択を受けた親譲り政治は、民主政治のイデオロギーと相反しない。アジアでもカンボジアやラオスのフンセン首相、チュンマリー・サイニャーソン大統領は、貧しい家の出身だ。一方、シンガポールの李顯龍首相は、李光耀初代首相の長男であり、マレーシアのナジブ・ラザク首相も、父親は第2代首相を歴任した。米外交専門誌「フォーリンポリシー」は20日付けで、政治的門閥主義(nepotism)は、程度の差こそあれ、世界的現象だと紹介した。

◆フォーリンポリシーは、21世紀の民主主義に政治名家が存在していることは、有権者らが有名ブランドに頼る傾向と似ていると分析した。米国にも、ブッシュ、ケネディ、クリントンという政治名家がある。大統領の父親を抱えているジョージ・ブッシュは05年の大統領選挙で、3回当選の上院議員の息子、アル・ゴアに勝利した。彼の弟・ジェブ・ブッシュやビル・クリントン元大統領の妻・ヒラリー・クリントン国務長官は、共和党と民主党の次期大統領選挙走者として取りざたされている。

◆金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)大統領の子息らも、父親の七光りで、政界に入った。印在謹(イン・ジェグン)国会議員は、「金槿泰(キム・グンテ)」という夫の名前で国会議員になった。有力政治家門出身らは、本人の力量によって、ブランドパワーを強化させることも、台無しにすることもできる。朴次期大統領は、経済が底を打った1998年、政界に入門した。ヒラリーは人気の高い国務長官として、夫が作ったブランドを強化させた。朴次期大統領も、うまくこなせば政治名家のブランドパワーを輝かせることもできるだろう。

李進寧(イ・ジンニョン)文化部次長 ecolee@donga.com