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北朝鮮全域への攻撃が可能に、ミサイル射程800キロに延長

北朝鮮全域への攻撃が可能に、ミサイル射程800キロに延長

Posted October. 08, 2012 09:06,   

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韓国軍の弾道ミサイルの射程が11年ぶりに既存の300キロから最大800キロにまで約2.7倍に、弾頭の重量は最大4倍まで増えることになる。これにより、大田(テジョン)など韓国の中部圏を基準にほぼ500キロの距離にある北朝鮮のミサイル基地や核施設だけでなく、咸鏡北道(ハムギョンプクト)の最北端まで北朝鮮の全域が韓国軍の弾道ミサイルの射程に入ることになった。

韓国と中国、日本の北東アジア各国が権力交代期を迎え、領土や歴史問題が起こっているうえ、米国と中国(G2)が影響力の拡大を推進して神経戦を繰り広げる「北東アジア混沌の時代」に、韓国軍の北朝鮮に対する抑止力の向上が地域の情勢にどのような影響を及ぼすのか注目される。

千英宇(チョン・ヨンウ)大統領外交安保首席秘書官は7日、大統領府で定例会見を通じて、「2001年に採択した韓米ミサイル指針を改正し、5日に米政府に伝えた」とし、「北朝鮮の核とミサイルの脅威に対応するための包括的な対策として、ミサイル指針を改正した」と説明した。李明博(イ・ミョンバク)政府になって、韓米両国は2010年9月からミサイル指針改正交渉をしてきた。

改正ミサイル指針によって、弾道ミサイルの射程は800キロまで増え、弾頭の重量は射程を減らせば重量を増やす「トレードオフ(trade−off)」方式を適用することとなった。このため、射程550キロのミサイルは、弾頭重量を1トンに増やすことができ、すでに実戦配備された射程300キロの玄武2Aは、弾頭の重量を最大2トンに増やして破壊力を高めることができる。軍関係者は、「韓国の技術水準で、1、2年内に射程800キロの弾道ミサイルの開発を完了することができる」と明らかにした。

さらに、未来戦の核心戦力とされる無人航空機(UAV)の搭載重量を500キログラムから2.5トンに増やし、「韓国型ドローン」の開発の可能性も高めた。これは、国内の導入を推進する世界最大の高高度無人偵察機「グローバルホーク」の最大搭載重量(2.25トン)よりも重い。軍関係者は、「搭載重量を2.5トンまで増やせば、偵察カメラのほかに敵陣の地下施設を破壊できる統合直接攻撃弾(JDAM)も6発まで搭載できる」と説明した。

巡航ミサイルの場合、射程300キロ以下は弾頭重量に制限がなく、弾頭重量500キログラム以下は射程に制限を設けなかった既存の指針が維持される。民間用途の固体燃料の宇宙発射体(ロケット)の開発もこれまで通り許可されない。交渉で米国側は、固体燃料の開発が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発につながる恐れがあるという理由で反対した。



ddr@donga.com