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服を見れば企業文化のDNAが分かる

Posted July. 04, 2012 08:10,   

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韓国企業に服装破壊の風が吹き始めたのは00年代半ば以降から。創造経営を打ち出した三星(サムスン)グループが08年、「ビジネスカジュアル」を宣言すると、他の大手企業各社も次々とネクタイを外した。ところが、同じビジネスカジュアルといっても、企業ごとにそのスタイルははっきり違っている。服装規定も異なっているが、相違な企業文化が自然と服装にも溶け込んでいるからだ。

三星経済研究所のチン・ヒョン研究員は、「企業文化とは、長期間に渡ってできあがったものであり、DNAのように、各構成員に刻まれている」とし、「同じ企業の構成員たちは価値観だけでなく、服の着方までお互いに共有するため、企業ごとにその特色が現れている」と主張した。

●三星対LG

三星電子とLG電子は、同じ電子業種とはいえ、スタイルや好むブランドがはっきり違っている。三星電子は08年から、襟付きジャケットやスーツ類のズボンを履き、Tシャツや綿ズボン、運動靴、ジーンズは履かないように勧告した。

しかし、韓国にスマートフォンが上陸し、ソフトウェアが強調され、次第に服装は軽くなり始めた。三星電子の関係者は、「一部の部署では、原則として着用してはならないジーンズや運動靴も暗黙のうちに認められている」と話した。

LG電子は三星電子より10年前の1998年から、ビジネスカジュアルを認めている。男性はネクタイなしの半そでシャツや綿ズボン、女性は、「品位を失わない普段着」を基準としている。しかし、袖なしや体にぴったりのシャツ、ショートパンツなどは禁物だ。

エンジニアを除く本社の対外業務職は、スーツのズボンやシャツを固守している。これは目立つことより、人間同士のハーモニーを重視するLG文化が、その基になっているからだ。

三星とLGは、好むブランドにおいても違いがある。当然のことだが、三星は第一(チェイル)毛織のビンポール、LGはLGファッションのハジスやダックスを主に着ている。電子業界の関係者は、「誰も強要してはいないが、機嫌をうかがいながら、関係会社の服を『制服かのように』着ている」と話した。

●ロッテ対新世界

ロッテと新世界(シンセゲ)は、流通業界の伝統的ライバルにふさわしく、職員らのファッションにおいても、はっきりと対立している。ロッテはやや格式を重視し、新世界は情報技術(IT)会社に劣らぬほど、カジュアルなスタイルを打ち出しているのが特徴だ。

ロッテは10年、ビジネスカジュアルを期限付きで認めた。夏と冬に限って、ネクタイを外させたのだ。ところが今年5月からは、「全面許容」体制へと変えている。しかし、社内規定によると、ビジネスカジュアルは、「ビジネス」のほうにより重点をおくべきだと明記されている。ジーンズは禁物となっている。実際、本社の男性従業員らは、半そでのホワイト系シャツやスーツのズボンを好んで履いている。顧客に接している売場の従業員らはもちろん、スーツを固守している。これには、「華やかさに距離を置き、実利を取る」というロッテグループの辛格浩(シン・ギョクホ、日本名=重光武雄)総括会長の「去華就實」性向が反映されているという。

新世界は08年から、ビジネスカジュアルを宣言している。破れたり、過度に色あせたものでなければ、ジーンズも履くことができる。ジーンズに襟付きピケTシャツ姿の職員らを、よく目にすることができる。これは鄭溶鎭(チョン・ヨンジン)副会長が、普段から組織文化のベンチマークの対象としているアップルの「スティーブ・ジョブズ」スタイルが反映されているからだというのが、新世界側の説明だ。

流通業界の関係者は、「新世界は、自分たちの成果をさらけ出す方であり、ロッテに比べ、集団的文化はより薄い」と主張した。



kimhs@donga.com baltika7@donga.com