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北朝鮮、新憲法に「核保有国」を明記

Posted May. 31, 2012 07:43,   

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北朝鮮が今年4月に改正した憲法で、「核保有国」であることを明記したことが確認された。また、故金正日(キム・ジョンイル)総書記が担っていた総書記の条項を削除し、そこに金正恩(キム・ジョンウン)氏が務める国防委第1委員長の条項が新たに設けられた。

北朝鮮の対外宣伝用ウェブサイト「ネナラ(わが国)」は30日、改正された「社会主義憲法」の全文を初めて公開した。北朝鮮は4月13日、最高人民会議を開いて憲法を改正したことを明らかにしたが、内容は公開しなかった。

改正された憲法は、序文の冒頭で、「朝鮮民主主義人民共和国は、金日成(キム・イルソン)同志と金正日同志の思想と領導を具現した主体の社会主義祖国」と明記した。2010年4月に改正された旧憲法の前文には、「朝鮮民主主義人民共和国は、金日成同志の思想と領導を具現した…」とあり、金総書記の名前はなかった。

さらに、憲法の序文は金総書記の業績を評価して、「わが祖国を不敗の政治思想強国、核保有国、無敵の軍事強国に変えた」とし、核保有国であることを公式化した。

また、旧憲法第100条〜105条は総書記の権限と役割を明記していたが、新憲法の第100〜105条では、国防委第1委員長に修正された。最高人民会議で金総書記が「永遠の国防委員長(総書記)」に推戴され、正恩氏が国防委第1委員長に任命されたことを反映したのだ。

趙明禄(チョ・ミョンロク)国防委第1副委員長が死亡して空席だった第1副委員長の肩書は消えた。第1委員長との混乱を防ぎ、特定人物に権力が集中することを阻止するための措置とみられる。慣例どおりなら、人民軍総政治局長に任命された崔竜海(チェ・リョンヘ)が国防委第1副委員長を継承することになっていた。

序文と国防委員会関連の内容を除けば、新旧憲法は全172条で構成され、内容は全く同じだ。

北朝鮮が官営メディアでないウェブサイトを通じて改正憲法を公開したことについて、世宗(セジョン)研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)首席研究委員は、「序文と一部の条項を除けば大幅な改正ではないため、大々的な宣伝を避けたようだ」とし、「ただ宣伝用サイトに全文を掲載することで、『金正恩時代の透明性』を前面に押し出す効果が期待できる」と指摘した。北朝鮮は、1998年に主席制を廃止するなど、憲法を大幅に改正した時は、労働新聞で全文を公開した。



shcho@donga.com