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「やさしくて強い、熱帯の彼女」  海外建設現場で活躍する女性人材

「やさしくて強い、熱帯の彼女」  海外建設現場で活躍する女性人材

Posted May. 08, 2012 07:25,   

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ペルシア湾に隣接しているサウジアラビアの工業都市、ジュベイル。月に2、3度ぐらい、目も開けられないほどの激しい砂嵐が押し寄せ、年間7ヶ月以上も日中気温が50度を上回り、成人男性すら耐えるのが難しいところだ。

現代(ヒョンデ)建設のクォン・へリョン代理(32)はここで、22ヶ月間、ガス処理施設に必要な資材を購入し、事業スケジュールを管理する仕事をしてきた。6000人の労働者が働くサウジ現場では唯一の女性。最近、現場勤務を終え、帰国したクォン代理は、「2年間の軍服務を終えたような気がする」とし、「現地での生活は容易ではなかったが、『女性職員』への偏見が生じないよう、一所懸命働いた」と話した。10月ごろ、再びサウジアラビアの別の建設現場に派遣され、砂嵐や猛暑との戦いに乗り出す予定だ。

「第2の黄金期」を迎えている海外建設現場に、女性人材の進出が活発化している。これまでの海外現場は、女性にとっては活動に制約の多い中東地域に集中しており、統制された組織生活をしなければならない上、数十人から数千人に上る多国籍建設工事の人々を相手にする仕事の特性などのため、「女人禁制の領域」とされてきた。

しかし最近、韓国企業の受注地域が多様化しており、工事の内容も土木や建築物の施工一辺倒から脱し、設計や資材購入、事業管理などへと拡大し、女性ならではのきめ細かな管理能力が求められているというのが、業界関係者らの言葉だ。

海外建設協会によると、4月末現在、海外建設現場に派遣されている女性職員は約50人。現代建設のクォン代理や三星(サムスン)物産・建設部門(三星建設)のカン・チェリ技師(27)、GS建設のシン・グンへ次長(40)、ポスコ建設のカン・へウォン技師(25)が代表的人物であり、それぞれ、サウジアラビアやシンガポール、アラブ首長国連邦、ペルーの現場で活動している。

彼女らは、仕事面での厳しさよりは、「現場で、『女性』という特殊性を克服することが一番辛い」と口をそろえている。10年6月から、アラブ首長国連邦・ルワイス石油生産施設の工事現場で働いているGS建設のシン次長は、「現場には女性があまりおらず、派遣当初は現場の労働者らから動物園の猿でも見るような目を向けられ、耐え難かった」とし、「アラブ首長国連邦から他の現場に出張に行く際は、ビザを発給してもらえないなど、目に見えない差別を受けなければならなかった」と打ち明けた。

16ヶ月間、シンガポールの海岸高速道路の現場を走り回っている三星建設のカン技師は、「自分の些細な行動一つが、女性職員への誤解へと繋がりかねず、常に緊張している」とし、「そのため、仕事で成果を出すため、他の職員より何倍も頑張っている」と耳打ちした。

いきなり襲ってくる寂しさは、海外現場で克服しなければならないネックの一つだ。現場では悩みを打ち明ける同性の友人をなかなか探すことができず、家族や友達とも遠く離れているからだ。入社3ヶ月目の昨年3月から、ペルー・チルカウーノ複合火力発電所で、スチームタービン施工業務を担当しているポスコ建設のカン技師は、「できるだけ頻繁にスマートフォンやソーシャルネットワークサービスを利用し、両親や友人たちと連絡を取りながら、寂しさを紛らわしている」と話した。



balgun@donga.com