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[オピニオン]同年代が解決する集団的いじめ暴力

[オピニオン]同年代が解決する集団的いじめ暴力

Posted January. 06, 2012 03:04,   

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京畿道南楊州市(キョンギド・ナムヤンジュシ)・真乾(チンゴン)中学校の金チョルす(仮名)君は11年の新学期から、「イジメ」を受けた。口数の少ない代わりに、たびたびぶつぶつと独り言をいい、からかいを受けたが、挙句の果てに、一部の生徒からイジメを受けた。このとき、救援の手を差し伸べたのは、同じクラスの李ドンヨン君だった。同校の「同年代の仲調人」と指名されたトンヨンは、双方の生徒らと会って、話し合いの場を設けた。

◆チョルスはどれだけ辛いかについて、静かに並べ立てた。他の生徒らは、なぜチョルスを苛めたのかについて打ち明けた。チュルスの言葉を聞き、彼らは、「いたずら半分でしたことなのに、そんなに辛く思うとは知らなかった」とすまなさそうな顔をした。チョルスも、「自分の問題点をあたらめる」と約束した。その後、チョルスと他の生徒らとは、お互いに戯れある親しい間柄となった。昨年10月、龍仁市(ヨンインシ)・書院(ソウォン)中学校でも同様の出来事が起きた。女子生徒5人が、他の一人の女子生徒を苦しめると、同じクラスの同年代の仲調人、コ・ヒョシンさんが乗り出して、仲直りを誘導し、その後は仲良く過ごしている。

◆京畿道の中高校10校は昨年、同年代の中調プログラムを導入した。同年代の仲調とは、集団的イジメや喧嘩などが行われた時、クラスメートが前面に出て、話し合いで問題を解決するよう、仲直りの仲裁を行う活動だ。各クラスごとに1人ずつが選ばれ、30時間のトラブル解決トレーニングを受けた後、活動に入る。彼らはこの半年間、1学校=平均10件の問題を解決した。1983年、米ニューヨークのブライアント高校で始まった同制度は、他のいかなる対策よりも有効であり、全米へと広がっている。統計によると、同年代の仲調による成功率は86%と、専門的仲調人の成功率の80%より高い。

◆生徒同士の間で問題が生じた時、最も事情をよく知っているのはほかならぬクラスメートだ。教師や両親には言えず、一人で悩んでいる時、一番先に手を差し伸べることのできる人も同じだ。いち早く仲直りを誘導すれば、解決もしやすい。富川(ブチョン)・青山(チョンサン)高校のP君、一山(イルサン)高校のLさんなどは、このプログラムにやりがいを感じ、将来、トラブル解決専門家の道を目指そうと、真剣に考えている。このプログラムを国内に初めて導入した成均館(ソンギュングァン)大学のカン・ヨンジン教授(トラブル解決学)は、「生徒らは少しだけトレーニングを受ければ、意外と問題をうまく解決する」とし、「イジメをする生徒に、中調人の役割を任せることも大変有効だ」と主張した。

虚承虎(ホ・スンホ)論説委員 tigera@donga.com