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[社説]冬の電力非常事態、国民的な節電が切実だ

[社説]冬の電力非常事態、国民的な節電が切実だ

Posted December. 16, 2011 07:12,   

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1時間当たり95万キロワットを生産する原子力発電所(原発)2基が同時に故障し、予備電力率が8%まで下がり、冬の電力需給に赤信号が灯った。運転が停止した2基を含め、定期整備に入った蔚珍(ウルチン)4号(100万キロワット)、5号(100万キロワット)、月城(ウォルソン)5号(70万キロワット)を合わせれば、21基の原発のうち5基が停止している。蔚珍1号が15日に正常運転を開始したので急場はしのいだが、気温が下がって電力消費が増えれば、緊急事態になる可能性がある。

知識経済部は、寒さが厳しくなる1月2〜3週目に予備電力が53万キロワットまで下がる事態を憂慮している。このような状態で100万キロワット級の原発が1基でも停止すれば、ブラックアウト(大規模停電事態)の恐れがある。今年の夏、数時間の停電でも、エレベーターが止まり、養魚場の魚が死ぬ事態となったが、真冬のブラックアウトは最悪だ。韓国水力原子力は、原発の故障が発生しないよう安全運営に最善を尽くさなければならない。電力の最大需要(ピークタイム)が夏から冬季に変わったため、定期整備の時期も真冬を避けた方がいい。

原価にも及ばない歪んだ電力料金体系が過需要を呼ぶ根本的な要因だが、今年、電気料金を2度にわたって9.7%引き上げたところなので、さらに引き上げることはできない。電力供給の困難はピークタイムにある。普段は電力が余っているが、冷暖房の需要が増える真夏と真冬に電力消費が急増する。節電運動でピークタイムを切り抜けることができれば、原発や火力発電所をこれ以上建設しなくてもいい。福島原電事故後、日本は昨年夏、原発の半分以上が停止しても、当初の目標の削減量(15%)以上の22%を削減した。猛暑にもかかわらず、室内温度を28℃以上に維持した国民の協力があったからこそ可能だった。

電力の浪費を減らさなければならない。歩行者もいないショーウィンドウに夜中も明かりをつけたり、暖房ヒーターをつけて職員が半袖で仕事をしている所もある。政府は、啓蒙期間を終え、15日から本格的な暖房温度とネオンサインの取り締まりを始めた。取り締まりをする以前に、国民自ら節電を生活化しなければならない。節電こそ「第5のエネルギー」だ。

ピークタイムを毎回このようにハラハラして迎えることはできない。電力料金を徐々に現実化し、エネルギーの消費効率を高めていく需要管理とともに電力供給を増やす必要がある。安全性の強化を前提に原発を拡大していく必要がある。気候変動の時代に原子力が二酸化炭素を排出せず経済性がある唯一の対案であることを、今のところ否定することはできない。